0002
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/akb/1386555711/
1: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 11:21:51.00 ID:cAAdVK3C0
(改)乃木坂46バトルロワイヤル

2: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 11:28:55.47 ID:9NK330d60




ゴォォ―――…

高速道路を進む、ニ台のバス。

その車中には、夏の全国ツアーの最終公演を終えたAKB48の公式ライバルグループ
『乃木坂46』のメンバー達の姿がある。

二台のバスのそこかしこでは興奮冷めやらぬメンバー達の声が聞こえる。
最終公演は大成功の内に幕を閉じたのだ。

しかししばらく進む内に、やがてそんな話し声も聞こえなくなった。

その時ふいに、前方のバスが道を曲がり…

4: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 11:31:58.19 ID:9NK330d60
まぁそう言わずに読んでくれ
殺し合いはしない話だから

7: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 11:34:06.48 ID:ZiGtyoqui
誰も読まないからブログでやって

10: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 11:38:27.93 ID:9NK330d60
>>7
誰も見ないならいいじゃないか
そのつもりで書いていく

8: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 11:34:51.91 ID:9NK330d60
次に目を覚ましたメンバー達が見たものは、教室のような場所であった。

高々と太陽が昇る窓の外には…自然の景色が見える。
教室のようであるが、それは山にあるらしかった。
次々に目を覚ましだしたメンバー達の口から驚きの声がもれる。

番組のドッキリなのか…キャンプの企画か…。
なにひとつ状況を把握することの出来ないメンバー達は、まだ眠りの覚めやらないぼんやりとした頭を振るしかなかった。
これが、想像を絶する冒険の始まりであるとも知らずに―――。


その時、
教室のドアが開きストールを巻いた一人の男が入って来た。

9: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 11:37:21.38 ID:9NK330d60
「おはようございます。」
乃木坂46を統括している、ソニーミュージックの今野氏だ。
「みなさんにはこれから、戦いをして頂きます。」

11: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 11:41:27.60 ID:HVUJ2XrgO
頑張れ頑張れ

はやく続きかけ

12: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 11:42:02.03 ID:9NK330d60
>>11
有り難う
言っておくが、かなり面白いよ

13: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 11:42:55.06 ID:Cfmqkh0MO
バトル・ロワイアルな

16: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 11:47:38.28 ID:9NK330d60
>>13
ロワイヤルとロワイアルどっちだっけ?となった結果ロワイヤルを選んでしまった…

14: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 11:43:25.14 ID:9NK330d60
誰も言葉を発しない。
それどころか、息の音もしない程の沈黙が張りつめている。

「誰もが納得し得るセンター…本当のセンター…。それを決めることは、乃木坂46の今後の飛躍のためには必要不可欠です。
 ですから、正真正銘、生きるか死ぬかの力の比べ合いによってセンターを決めます。これなら誰からも文句は出ないでしょう。」
今野氏は続けた。

「…異存はないですね?では、ルール説明に移りたいと思います。」

15: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 11:45:59.37 ID:9NK330d60
「みなさんの机には一人に一つリュックサックが置いてありますね?
 その中には食料や地図などが入っていますが武器は入っていません。中身を開けて確認してみて下さい。」
恐る恐るメンバー達がリュックサックを手に取る。

「…では、みなさんはどのようにして戦うのか。
 これを、」
今野氏は教卓の上に紫色の錠剤の入ったビンを置いた。
「飲んで頂きます。」

17: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 11:49:10.70 ID:9NK330d60
「これは、飲むと各々それぞれに見合った特殊能力が表れるという、我が社をあげて特別に開発した薬です。」
ここで初めて、どこかで小さく息を飲む声があがった。
「1時間後からその効果が表れますので、名前を呼ばれた順にここを出る前にまず隣室でジャージに着替え、そしてこれを飲んで頂きます。」
そして今野氏は教卓の下から冊子の束を取り出した。

「自分の能力についての説明書を配布するので、必ず1時間経ってから読んで下さい。なお、付属品のある方はその用途についてもしっかり理解して下さい。
 そしてその力を使って、戦いをして頂きます。」

「…ただし。」

18: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 11:51:02.22 ID:9NK330d60
「強い力と弱い力。みなさんの能力には間違いなく、差があります。」
続く今野氏の言葉に、教室のあちこちから小さく声がもれた。

「…ですので今回はそのことに対する特別措置として、強いメンバーに対して不可避の攻撃を与える事が出来る『権利』を有するメンバーがこの中にいます。
 多少の制約は伴うものの、それはかなり強い力です。
 つまり、もし強い力を持ったとしても、自分に対して死の一撃を与えられるメンバーはいるかも知れないということです。」
今野氏はその言葉が充分にメンバー達にしみ込むのを待ってから言った。

「…では、ゲームの始まりです。
 秋元真夏、来て下さい。次の人は前の人が出発して5分後に出発します。」

20: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 11:54:59.51 ID:9NK330d60



…数時間後――――

PM 14:50


小屋からそれほど離れていない林の中。
その林からすすり泣く声が聞こえる。

見ると、一人のメンバーが林に入ってすぐにある斜面の木にひっかかっている。
秋元真夏だ。
彼女は名前の順で一番に名前を呼ばれて小屋を出たあとすぐ、この林の斜面で足を踏み外してしまったのだ。


秋元「なにがなんだか分からない…戦いなんて…そんなの私には出来ないよ…。」
彼女は怯えきっていた。
秋元「私はドジだし力も運動神経もないから…どうせすぐやられちゃうに決まってるよ…だったらいっそ…。」
彼女が運良く木にひっかかっていたリュックサックから腕を抜こうとした…
その時、

21: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 11:58:09.91 ID:9NK330d60
「なにやってるの?」
背後で突然声が響いた。

???「…それ、もしかして断崖絶壁から落っこちそうとか思ってる?下まで2メートルもないよ。」

22: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:00:29.79 ID:9NK330d60
…秋元真夏が斜面で足を踏み外した直後、ゲーム開始序盤――――

PM 12:30


伊藤万理華に支給されたのは一台のノートパソコンだった。
彼女は小屋を出て逃げ始めてすぐにそのことに気づいた。

伊藤(重い…!重いよこのリュック!でも止まっちゃだめだ…止まったら誰かに…どこか隠れる場所!)
彼女は辺りを見回し、山小屋の裏手に古びた井戸を見つけた。
そしてその中に入りみふたを閉め、息を殺しリュックサックを開けると…

伊藤(ノートパソコン…!?どういうこと!?)
彼女は訳が分からぬまま、隙間からもれる明かりに付属品の説明書をかざし読んだ。

伊藤(このパソコンは…メンバー間で攻撃がなされた時…その実況を読むことが出来る…また…メンバーそれぞれの能力を知ることが出来る…!
 待って、これってさっき薬飲んだ意味あるの…!?もしかして今すぐ…!)

(電源ついた!!!…よし、まずはみんなの能力を見なくちゃ!!!)

23: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:01:45.51 ID:9NK330d60
秋元「…花奈!?花奈の声!?ねえ助けて!降りられないの!」
???「…しかも下は落ち葉の山だから着地に失敗したとしてもクッションになってくれるはずだし。まあ、いいや。ちょっと待ってて。」

突然現れた中田花奈が何ごとかを唱える声が聞こえたとたん、秋元真夏は自分がつかまっていた木が大きくしなるのが見えた。

秋元「怖かったよ…!」
地面に降りた秋元は腰が抜けたようにその場にへたりこみ、堰を切ったように泣き出した。

24: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:06:43.13 ID:9NK330d60
―――同じ頃…

PM 15:00


畠中清羅。大和里菜。
普段から仲の良い彼女達二人は、どちらからともなく山小屋を出たそばで待ち合わせをして当然の如く行動を共にしていた。

畠中「うーん…なんか結構歩いたような気するけど、うちら一体どこ向かってんだろw」
大和「えーっとね、ちょっと待ってね今地図見てあげる…。なんか、小屋のあった山?をどんどん下山してるっぽい。」
畠中「下山してたとかw全然気づかんかったw結構緩やかな山なんかなぁ…?まぁ適当にこのまま進み続けよwってかさぁ…。」

25: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:08:14.24 ID:9NK330d60
しばらくして秋元真夏が泣き止むのを見て中田花奈は言った。

中田「ここ、最初の小屋のすぐ近くなんだけど…まさか真夏今まで、ずっとここでぶらさがってたわけじゃないよね?」
秋元「うん…ぐすん…最初に呼ばれて小屋を出たあとすぐに転んじゃって…。」
中田「もう3時間経ってるけど…。」
秋元「だって…ぐすん…花奈はずっとこの近くにいたの…?」
中田「うん。みんなの様子をうかがおうと思って。」
秋元「ぐすん…どうしてそんなに冷静でいられるの?」
中田「正直、そろそろこれくらいのサプライズはあるんじゃないかなって思ってた。
   アイドルはただ踊らさられるだけじゃなくてもっとメタな視点を持たなきゃ。」
淡々と語る中田の横顔を見ながら、取り乱していた秋元は自らも落ち着きを取り戻していくのを感じた。

26: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:09:44.54 ID:9NK330d60
畠中「りなの能力ってなんなん?w」
大和「うん、里菜の能力はね…《トマト》…トマトが栽培出来るの…。」
畠中「トマト栽培!w」
大和「そうなの!りなもショックだったの!だから続きも全然読んでない…。せいらの能力はなんなの?」
畠中「うーんとうちの能力はね…これなんだけどさぁ実は読めないんだよねw」
畠中は説明書の能力名を指し示した。

大和「ええっ何これ!私も読めないよ…《ダイトキバケ》???
   説明文はえぇと…その名の通り《ダイトキバケ》を起こすことが出来る能力…。
   これ、あんまり使わないでいた方がいいんじゃない?」
畠中「うん、うちもそう思う。だからとりま、うちらは歩き続けよw」


―――その時二人の歩いている遥か後方には、同様に行動を共にしている二人組の姿があった…

27: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 12:10:56.04 ID:gq+/G2gbi
後で一気読みする

29: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 12:15:12.40 ID:9NK330d60
>>27
伏線バカみたいにちりばめたから、一気読みしたら多分面白いよ

28: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:14:03.83 ID:9NK330d60
中田「ところで…真夏は『権利』持ってる?」
秋元「あ…まだ説明書もなんにも読んでなかった…ずっとぶらさがってたから。うん、ちょっと待って、見てみるね。」
涙を拭った秋元が自身の説明書を読み上げた。

秋元「私の能力は…《釣りったん》だって。ズッキュンした相手を一時的に麻痺させることが出来る…。
   そして『権利』は、持ってないみたい。」
中田(そう…。真夏なら推されてる方だしもしかしたら『権利』持ってるかなって思ったんだけど…。)
中田は唇を噛み締めた。

秋元「…ねえ、さっきどうやって私を助けてくれたの?花奈の能力は?」
中田「あぁ、うん。分かった。じゃあ少し離れた所に立って。」

30: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:19:14.43 ID:9NK330d60
…畠中清羅、大和里菜がまだ山小屋を出発すらもしていない頃――――

PM 13:30


鬱蒼と広がる森の木々の中、ひときわ高く巨大な木の上に、何か動くものがいる。
生駒里奈だ。

生駒「ふーっ。しばらくはここでしのげそうだってばよ…。」

生駒の能力は少年漫画の登場人物並みの身体能力になる《少年漫画》。

生駒は比較的最初に山小屋を出たあと、あまり力がないため森の中で立ち往生していた。
そんな時一時間が経過し能力が覚醒したため、とりあえず腰を落ち着けようと見渡す限りで一番高いこの巨木に登ったのだった…。

「ここまで登れば誰にも見つからないだろうしね…。さて。こうやって落ち着いたからには考えなきゃ。
 うちの大好きな乃木坂のメンバー達が、戦い合わなきゃいけないこの現状を…。」

31: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:21:06.75 ID:9NK330d60
―――生駒里奈が巨木に腰を据えたと同じ頃…


この戦いに、最も乗り気なメンバーがいた。
井上小百合だ。
彼女は最初こそ怯えはしたものの、山小屋で今野氏から説明を聞く内に、
これはもしかして…!
はっと息を飲んだ。

そして前半に名前を呼ばれた彼女ははやる心を抑え、誰にも邪魔されそうもない場所を求めて必死にさまよった。
その結果森を越え、誰よりも早く島の北西部、滝つぼの洞窟まで辿り着いていたのだった。

そして今まさに、震える手で説明書を開いた。
「そんな…。」

32: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:21:58.94 ID:9NK330d60
???「あれは…。」

井上小百合が滝つぼの洞窟に辿りついてから1時間ほどが経った頃。
生駒里奈のいる巨木の先、河川敷の茂みに何者かの姿があった。

どうやら身を隠しているようだ。
その視線の先には、危なっかしげに歩く小さな人影がある…。

???「よし…。あとをつけてみよう。あ、一応。能力発動…」

33: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:23:46.50 ID:9NK330d60
「じゃあ、いくよ。」
そう言うと中田花奈は手を高く掲げ早口で言葉を唱えた。
中田「なかだかなかだかなかだかな!…これくらいいでいいカナ?」

秋元真夏には中田が掲げた手を自分に向けるのが見えた。
その瞬間、

秋元「!?」
彼女は体の周りに得体の知れない何かが出現したのを感じた。
中田「ちょっと痛いかも知れないけど。」

そして中田が広げた手のひらを閉じると…秋元はぎゅっと体がきつくしばられるのを感じた。

34: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:26:42.94 ID:9NK330d60
一通りメンバーの能力を読み終えたあとも、伊藤万理華はまだ井戸の中にいた

伊藤(あたしには攻撃能力も防御能力もない…。こうしてパソコンをいじることだけ。もし外に出て誰かと会ったら…。)
   …でも逆に今のこの状況だって…。今にも誰かが上の蓋を開けたらと思うと…。)

ゲーム開始直後に井戸に入ってから、せめぎあう二つの思いの間で身動きをとることが出来ずにいたのだ。

「あぁ…もう…ああああああ!!!」

―――その時、彼女が潜む井戸に近づく人影があった…

35: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:27:56.02 ID:9NK330d60
―――伊藤万理華が井戸の中で声をあげたと同じ頃…

PM 14:00


「うおおおおおおおおおおお!!!!!」 

滝つぼの洞窟に鳴りひびく異様な雄叫び。
井上小百合であった。

あのあと。

「そんな……。最っ高!!!」
彼女の目は、その手に握られている説明書の能力名《スーパー戦隊》に釘付けになっていた。

36: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:29:33.14 ID:9NK330d60
井上「やっぱり井上「特殊能力は…それぞれに見合ったものが与えられるって…その言葉の通り考えれば、
   今までさんざんスーパー戦隊大好きをアピールをしてきた私にはそれが与えられるに決まってる…!あぁ…ずっと夢だった…。
   …でも、まずは、この戦いに勝利しなくちゃ。」
ようやくそこに思い当たった彼女は、勝利を手に入れるため努めて冷静になろうとした。

「うん…センターになったら…私をモチーフにした戦隊ヒロインをデザインして、それを商品化するってのも悪くないかも…。夢が広がりまくり…ふふ…。」

37: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:31:19.53 ID:9NK330d60
生田「…でね、だから今度、そのお店に行ってみようと思うの!」 
中元「へぇー!っていうか、それなら今度いっしょにいこうよ!」
二人は畠中清羅、大和里菜の遥か後方を歩いていた――――

PM 15:00


生田「あ!それならこの前見つけた」
中元「てかさっ!」
俄然目が輝きだした生田をさえぎって、中元が言った。

38: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:34:48.12 ID:9NK330d60
「そろそろ…このゲームに関係した話しようよ!生ちゃんの能力はなに?」
「あぁ…それもそうだね。」
生田は言った。

生田「私の能力は、《ハモり芸》。誰かが何かを言おうとした時、私が歌を被せるとしばらくその言葉が言えなくなっちゃうの。
   だからみんなの能力発動!とかの声をかき消せば、しばらくは能力封じ出来る能力なの!」
中元「能力封じ…!それってすごいね!それじゃ、私の能力は何か分かる?」
生田「ひめたんなんて《ひめたんビーム》以外ありえないでしょ!ね、だからさ、いっしょに同盟組もうよ!」

39: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:35:57.64 ID:9NK330d60
―――同じ頃、河川敷では…

???「飛鳥の能力は攻撃か防御、どちらかに特化したものなんじゃない?
    そうじゃなきゃ、華奢な飛鳥がこんなに大胆に出歩ける訳がない。現にこうして、後に出発した私が追いついてしまうくらいなのに。
    しかも私が姿を現した時だって身を隠すどころか逃げようとする気配すらなかった。」

???「…そういうななみさんこそ、見晴らしのいいこの川沿いの道を選んで歩いて来たってことは私と全く同じことが言えるんはずなんじゃ…?」

40: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 12:36:56.17 ID:w61FQTqI0
読んでるから、頑張れ

42: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 12:39:13.03 ID:9NK330d60
>>40
自分でハードル上げるが、
後々かなり面白くなってくるから期待してて

41: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:37:35.96 ID:9NK330d60
「どうしよう…色々実験しなきゃ。まずどの技から使ってみよう…。」
実に一時間が経った頃、ようやく興奮もおさまった井上小百合はつぶやいた。

この能力は使える力が一つではなかった。
スーパー戦隊ものの代表的な力の内5つを使えることが出来るのだ。

井上「よし…まずは君に決めた!能りょ…あっ、そうだ!」
彼女は何やらリュックサックをゴソゴソと探したかと思うと、
井上「今回のツアーにも持って来てたんだけど… あ、捨てられてなかった!これがあった方がさまになるもんね!よし!」

43: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:41:17.05 ID:9NK330d60
「…それにななみさんがこっちに来るだろうってことは、誰でもわかりそうなことだと思うよ。」

橋本奈々未と齋藤飛鳥。
両者は、森の西南の河川敷で対峙していた。

齋藤「だって小屋から出て、一番木とか草とかがない虫がいなそうなルートを辿ると植物が全然ないこの川沿い道になるのは必然的だもん…!」
橋本「なかなか的確なこと言ってるね。でもそうやって、隙を作ってペラペラ喋っちゃっていいの?油断してると私が先制攻撃しかけちゃうかもしれないよ?」
負けじと橋本が言い返す。

齋藤「いやいやななみさん…それはこっちの台詞です、よ!能力発動!」
齋藤がウインクをした。その瞬間、

ズンッ

橋本は自身の体に凄まじい風圧を感じた。
しかし…

橋本「…やっぱりね。かなりの攻撃力みたいだけど、効かないよ。」
軽く服を払って橋本は言った。

44: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:42:56.30 ID:9NK330d60
(…あーもうだめだ!ここにいても何も不安はなくならない!出よう…!)

―――橋本奈々未が自身の体に凄まじい風圧を感じたと同じ頃…
山小屋の裏の井戸の中では、
長い時間をかけやっと決意を固め立ち上がった伊藤万理華がいた。

伊藤(まだ誰も誰かを攻撃していないみたいだから…外は安全なのかも…。それにここ、なんか臭いし…。よし!)
彼女が井戸の蓋に手をかけた瞬間、

ピコン!

どこかで攻撃がなされたことを告げる新着音が鳴った。
(そんな…!!!)

45: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:44:52.83 ID:9NK330d60
橋本「…飛鳥に出会う前から、すでに能力発動してたから。」
   私の能力は《理論武装》。その名の通り筋の通ったことを話せば話すほどそれがそのまま私を武装してくれる壁になる。
   しかも先手をかければその効果はより強まる…。」

齋藤「なるほど…さすがななみさん。…でも!」
   分かってたよ…!だってなにもない状態でいきなり話しかけてくる訳なんてないと思ったから…だから…ごめんなさい!」
齋藤は橋本に駆け寄りながら言った。

「このゲームが始まってからずっと、誰かに会うのが怖かった…。でも、ななみには会いたかったかもしれない!おれのななみ!」

46: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:46:50.46 ID:9NK330d60
抱きついてきた齋藤を笑顔で見つめながら橋本が言った。
橋本「大丈夫だよ。私の《理論武装》はかなり強いから。飛鳥の能力はどんな能力なの?」
齋藤「んーと能力名は《扇風機》。何か言われたことに対して言い返せば言い返す程攻撃力が強くなって、最後にウインクすればそれを放つことが出来るの…。
   でも、そんなのもうどうでもいい!ななみーななみー。いっしょにいよぉ。」

橋本(困ったなぁ…私は本来なら単独行動派なんだけど…でも。)
橋本は齋藤の小さな頭を見下ろしながら考えた。
橋本「(でも実際…飛鳥の秘めた力は侮れない…。)分かった…じゃあ、飛鳥はこれからなにをしたい?」

「あたしは…まあやを探したい!」

48: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:47:58.09 ID:9NK330d60
―――橋本奈々未と齋藤飛鳥が徒党を組んだと同じ頃…

???「とうとう、ぶつかったね。いつかぶつかるんじゃないかって思ってた…。」
???「そうだね…。」

二人がいる場所から数キロ先の森の南西の崖では、新たな戦いの火ぶたが切って落とされようとしていた…

49: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 12:51:16.62 ID:2YkJK8S20
何この>>1のオナニースレは

51: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 12:54:31.80 ID:9NK330d60
生田「ね!同盟組もうよ!
   ひめたんがまず相手にビーム飛ばして、物陰からうかがってる私が相手の能力封じて、勝利をかっさらって、って!」

中元「うん…いいかも…!それ…それって、成功したらもしかしてうちら最強?」
生田「相手を誰にするかによっては、勝率はかなり高いはずだと思うの。でもそれを説明する前に…ふーっ!ちょっと疲れた。休憩!」
そう言うと、生田はリュックサックをおろした。

中元「またぁ…?もう何回目?まぁ…いいけど。」
中元はその隣にしぶしぶ腰掛けた。

中元「相手を誰にするか、って…生ちゃんには相手を誰にした方がいいかなんて、何で分かるの?それにもしそれが分かってたとしても、
   みんなが今どこにいるかなんて、全然分かんないよ?」
生田「あのね、ひめたんの他にもう一人…能力が完璧に予測出来る人がいるんだよね。それでその人がどっちの方向に行くのかも。」

52: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:55:25.52 ID:9NK330d60
―――生田絵梨花、中元日芽香の二人がいる場所から遥かに西方の森のはずれ…

木立もまばらになりやがて森が終わる開けた空間に、一人のメンバーの姿があった。
高山一実だ。
ひどく思い詰めた表情をして前方の平原を見つめている。

そこに、彼女には気づくことのない幾人かの人影が迫っていた…

53: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:56:31.52 ID:9NK330d60
「…で、これからどうするか。」
…生田絵梨花が山の中腹に腰掛けたのと同じ頃―――

PM 15:10


秋元真夏をしばっていた見えない鎖《なかだかな》を解いたあと中田花奈は言った

中田「うちさっき、真夏と会うまでみんなの様子をうかがってたって言ったでしょ?
   あれはね…まず、山小屋で順番待ちしてた時、いざ説明が終わったあとはスタッフさん達段取りにバタバタしてて全然待ってる人の方見てなかったじゃん?
   まいやんに話しかけてるスタッフさんもいたけど。あ、そっか真夏は最初に出発したから分かんないか。あんま見てなかったの。だからうち、ずっと地図見てたの。」
そう言うと中田は地図を取り出した。

「まず、うちらが今いるのはここ…最初の山小屋の裏にある斜面の下。」
中田は山小屋のすぐ上を指し示した。

54: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 12:57:56.45 ID:9NK330d60
(花奈が…!花奈が真夏を攻撃した…!)

二人の頭上の先、
山小屋の裏の井戸の中で、伊藤万理華は先ほどノートパソコンに表示された文字を信じられない思いで見つめていた。

伊藤(真夏…真夏からは反撃の気配が全然ない…!ってことは!真夏…!)

55: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 12:58:55.77 ID:9NK330d60
中田「それでこの山小屋の近くにはわき水があって、それが川になって、山と森を二分して南西方向に海まで流れてるんだけど…
   だけどこの川、上流の流れが結構強いの。で、下流にいくに従って川幅はどんどん広くなるし…
   だから西に進むためには上流にある唯一のこの吊り橋を…」

中田は山小屋の左下辺りを指し示した。

中田「…渡らなきゃいけないの。地図を見てそのことに気づいて、だから外に出てからずっとそこ見張ってたの。」

56: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:00:38.81 ID:9NK330d60
…ピコン!…ピコン!…ピコン!

暗い井戸に電子音がひびく。

長い時間をかけようやく意を決して井戸を出ることを決めた伊藤万理華は、すっかりその意志をくじかれていた。
中田花奈の秋元真夏に対する攻撃をかわぎりに、次々と攻撃がなされたことを告げる新着音が鳴っていたのだ…

伊藤(どうして…どうしてみんな…。)
画面を見ながら彼女はぽろぽろと涙をこぼした。

伊藤(花奈が…こんな恐ろしいゲームに乗ってしまった…真夏を攻撃して…しかもこのすぐそばで…多分真夏は死んじゃって…。)

57: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:01:44.92 ID:9NK330d60
「山小屋を囲んでる林にある斜面の下が今うちらがいるここ。小山の下。で、この斜面なんだけど…。」
中田は上を見上げて言った。

中田「見ての通り、そんなにすごい傾斜じゃない。だけど見て…地図の標高を見るとすごい絶壁になってるでしょ?
   それはね、この小山のことなんじゃなくて…小山の乗っかってる方の山のことなの。そっちの山の北側は切立った崖なの。
   だからここの先には崖がある。真夏はそこまで落っこちなかったから、本当に運がよかったんだよ。」

中田「でもねこの斜面の下、山小屋の裏からは全然見えないの。
   だから皆はこっちに進むのは危ないから諦めて、反対はかなり緩やかだしそっちに下るか、小山の下にある吊り橋を渡って森へ行くか…。」

中田は地図見つめながら言った。

58: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:03:30.71 ID:9NK330d60
伊藤(そのあとにあしゅがななみんに攻撃して…ななみんが防御して…ひなちまが…あんなに優しいひなちまがろってぃーを攻撃して…。)
震える指でスクロールする。

伊藤(今は…玲香とみさみさが戦ってる…。)
その時、

ピコン!

(また!また戦いが…!そんな…!)

59: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:04:36.87 ID:9NK330d60
中田「こっちに来る人なんてまずいない。一応さっき小屋の裏確認してみたけど、井戸があっただけだったし。
   その井戸も音がしなくて鍵が閉まってたし。だからみんなはこっちには来なかったはず。
   転がり落ちちゃった真夏は別として。」

「…花奈は、なんでそれだけ分かってたのにこっちの崖の方に来たの…?」
秋元は不安そうに尋ねた。

中田「うん、それはね…自分で見た方が早いかもしれない。」

60: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:08:56.97 ID:9NK330d60
―――中田、秋元、伊藤のいる場所から南に数キロ離れた山の中腹。

そこでは中田の読み通り、橋を渡ることのなかったとあるメンバー同士の戦いが始まっていた…

???「負けへんでっ!」
???「ビームは出ないとか言ったけどね、ビームはほんとに出るんだよ!」

61: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:11:04.22 ID:9NK330d60
「ねぇ、りな。」
同じ頃、
畠中「さっきからずーっと原っぱだし、うちらこのまま進み続けても、何もないような気がするんだけど…w」

あれから。

畠中清羅、大和里奈の二人は特に能力を使うこともなく、特に誰かと出会うこともなく、
雑談を交わしながらただひたすらに歩を進め続けていた。

大和「うーん…そうだね…りなもそう思う…。」
畠中「あのさ…引き返さん?w」
畠中が地図を取り出して言った。

62: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 13:12:19.48 ID:9NK330d60
畠中「うち島の反対に行きたいんだよね。ほらここの灯台とかめっちゃ気になるやん。けどさ、ほら、せいら達が今いるとこって、」
   このまま真っすぐ行っても海岸に出るだけなんだよね…w」

大和「えぇー…でも、りな海見たいけどなぁ…今すぐにでも海が見たい…海見ながら海岸沿いに向こうまで行けばよくない?」
畠中「海岸の横にかなり太い河あるやん?この河渡れないから向こういけないし。だから向こう行くためには、もっかい最初のとこ戻って、この橋渡る以外ないんだよね…w」
大和「えぇっそうなの!?なんでもっと早く言わないの!?」
畠中「え、いやさっき気づいたwだからさぁ…」
元来た道を振り返った畠中の目が、その時なにかを捉えた。

畠中「…え?なにあれw」
大和「なにが?」
畠中「ほら、ピカッ、って…w」

…この時畠中が謎の光を目撃したことが、後にゲームの前半戦を大きく左右することとなる――――

63: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:13:34.42 ID:9NK330d60
「強い…強すぎる…!!!」
瓦礫の山の頂上に、興奮覚めやらない井上小百合の姿があった――――

PM 16:00


滝つぼの洞窟で自身の能力に歓喜した彼女は、最初に選んだ飛行能力を使って場所を白い花の咲く滝の上の草原に移していた。
辺りは一面粉々になったもので溢れ返っている…。

井上「よし!もういっか…あれ?あー、もう終わりか…。」
彼女の能力にはあるルールがあった。そのルールとは、
井上「はぁ…一回に能力が使える時間は3分…その後はインターバルが15分…。まーた時間つぶさなきゃいけないのか。」

彼女の能力はスーパー戦隊の技が5つ使えるというものであるが、
技が複数使えるという大きなアドバンテージのかわりにビハインドとして時間の制限があったのだ。

64: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:14:47.43 ID:9NK330d60
井上「3分って…短すぎるよ…。」

彼女はそのことに関して少なからず不安を抱いてはいたものの、

井上「まぁ…でも…きっと問題ないよね…最初の一撃で倒しちゃえばいいんだから…痛くない方法でね…。」
瓦礫の中の壊れたギターに腰掛けつぶやいた。
その時、

カタッ

背後で物音がした「誰!?」
しかし振り向いたその先には…

先ほどと何も変わらず、ただ草木が広がっているだけであった。そして前方には滝が…
…しかし彼女はほんの一瞬、目の端にその姿を捉えた…ような気はしていた…が…しかし…

井上「そんなバカな…。」
時計を見て呆然とつぶやいた。

65: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:16:12.22 ID:9NK330d60
「…で、まあやを探すって。なにかツテはあるの?」
「ううん、なんにも!」

―――井上小百合が時計を見たと同じ頃…

森の南、川沿いの広い道を歩く人影があった。
橋本奈々未と齋藤飛鳥だ。


橋本(…まぁ、それも予想の範疇。これからどうしよう。)
橋本は思案した。
橋本(河は下流に向けてどんどん下降気味だけど私達が今歩いてる道はこのまま続いてるから、このまま行けば崖みたいになってくるだろうし。
 そのそばを歩くのはあんまり気が進まないんだよね。でもかと言って森の中に入るのは嫌だし…あれ?)

「ちょっと待って。」
突然立ち止まった橋本が言った。
橋本「なにか臭わない?」
齋藤「え…?別になんにも…。」
橋本「すっぱい…いや甘い…いやすっぱい…いや甘い…いや…。」

(…ななみさん、鼻がよすぎて、とうとう壊れちゃったのかなぁ…?)

66: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:17:16.67 ID:9NK330d60
―――橋本奈々未が何かの臭いに気づいたと同じ頃…

「どうしよう…。」
つぶやく声が聞こえる。高山一実だ。
高山がこの森のはずれに辿り着いてから、1時間が経過していた。

「やっぱり…。」
平原の先を見つめ高山が動きかけた、その時だった。

ガサガサッ

後方の茂みから物音がしたかと思うと一人のメンバーが姿を現した「ずー!!!」
「ちーちゃん!!!」
二人が駆け寄る。
続いてまたしても人影が現れた「ろってぃー!!!陽菜ちゃん!!!」

高山「…よかった!ずっと待ってたんだよ!みんなちゃんと約束したこの場所に来られたんだね!あとは…」

67: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:18:24.99 ID:9NK330d60
高山一実、斎藤ちはる、川村真洋、川後陽菜。

彼女達は、山小屋の中でとっさの機転でメモを回し「森のはずれ」で落ち合う約束をしていたのだ。
「…あとは、言い出しっぺのじょーさんだけだね!」
その時、

大きな音とともに平原に広がる湖から突然何かが出現した。

???「ざっぱぁぁぁ!!!」
「敵!?」「なに!?」「わぁぁぁ!!!」
???「…みんな会いたかったよぉ。」

68: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 13:22:11.20 ID:Ah3DWmKq0
みてるぞ

69: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 13:26:34.87 ID:9NK330d60
>>68
有り難う!
今はとりあえず書き溜め投下してるけど速くて申し訳ない

70: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 13:27:29.53 ID:9NK330d60
―――平原の湖から突然何かが出現したと同じ頃…

「はぁ、はぁ、…い、いい加減に降参しろー!」「ほ、ほら息切れしてるじゃん…おばさんはあんま無理しないほうがいいよ…!」
桜井玲香と衛藤美彩の戦いは、文字通り泥仕合に発展していた。
…1時間程前―――

PM 15:10

衛藤「とうとう、ぶつかったね。いつかぶつかるんじゃないかと思ってた…。」
桜井「そうだね…。」
桜井玲香と衛藤美沙は森の南西の崖で対峙していた。

71: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:28:31.52 ID:9NK330d60
重い沈黙が立ちこめる。
そんな中さきに口火を切ったのは衛藤であった。

衛藤「…思えば私達、まるで反対の道を歩んできたね。」
桜井「…。」
衛藤「私は、ずっとアンダーで下の子達や悔しい思いをしてる子達を支えてきた…。それに比べ玲香は、」
桜井「私だって…。」
衛藤「キャプテンってだけじゃなく、ずっとずっと福神で…。そして肝心のキャプテンの仕事も、しっかりこなしてるようには見えなかった…。」
桜井「私だって…私なりに葛藤はあったんだよ。それでも、頑張ってきたつもり。みさには分からなくても頑張ってきたんだよ!」

72: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:29:49.22 ID:9NK330d60
「分かってたよ。」
衛藤は桜井から顔をそむけ崖を見下ろしながら言った。
衛藤「分かってたけど…でも…私ならもっと上手くやれる…そう見えてしまう自分もいたんだよ…。」
桜井「それは…。」
衛藤「…辛いことばっかじゃなかったよ、幸せなこともいっぱいあった…私はアンダーにちゃんと誇り持ってる…。」
桜井「…。」
「でもね。」
衛藤は振り返って言った。

衛藤「玲香だって分かってるでしょ…?私達は、最初は同じだったんだよ…お互い同じ会社にいて、同じように期待されて…。」
桜井「それは…。」
衛藤「同じはずだったはずのに…いつのまにか、差がつきすぎた。でももう、」衛藤はぎゅっとこぶしを握った。
「もう、変えられない過去にとらわれるのはこれで最後にするの…私はただ前に進むために、玲香を倒す!いくよ!玲香!」
桜井「うん…!」

二人「能力解放!《カボス》!!!」「能力解放!《ホイップ》!!!」

73: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:30:50.42 ID:9NK330d60
「どう?」
「む、むり…」
秋元真夏と中田花奈は山の北側の崖に来ていた――――

PM 16:00

「さっきも言った通り、この山は南側はかなり緩やかになってるんだけど、北側は傾斜も何もない切り立った崖なの。しかもかなりの高低差。」
「み、見るだけでゾッとする…。」
秋元はその場にへなへなとへたり込んだ。

「でも、見て、あそこ。」
中田はかまわず続ける。秋元は嫌な予感がした。

74: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:32:30.09 ID:9NK330d60
「あそこ…見えづらいんだけど、ほら。」
中田は指で望遠鏡を作って崖下に目を凝らした。
中田「すごいカラフルに見える部分があるでしょ?あれが何なのか。」
秋元「ね、ねえ…。」
中田「まず第一に、この崖から先は地図に全然詳しく書かれてないんだよね。隔絶されてる。だから、絶対に何かがあるはずなの。
   あと、今の所まだ誰もこっちにはいないはずだから安全ってのもある。」

秋元「…ね、ねえ!」
中田は秋元を振り返った。

秋元「ま、まさか…ここを降りるつもりじゃ…ないよね…?」
「…私の《なかだかな》は。」
ゆっくりと中田は言った。
中田「そこまでの伸縮性はないの…唱えた分だけつむぎだせる…だから…。」
秋元「だから…?」

中田「…バンジージャンプするしかない、カナ?」

75: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:33:39.92 ID:9NK330d60
ほんの一瞬のことではあったが、
見慣れた後ろ姿を見間違えることのないことは井上小百合自身が一番よく分かっていた。

井上(だってゲーム開始からまだ4時間…ってことは…たった30分で…どうやって…でも一番の問題は…。)
彼女は唇を噛み締めた。

井上(いつから見られてたんだろう…。もし3分ルールを知られたんだとしたら…まずい…。)
不意に涙が込み上げて来た。
井上(完全に不覚だった…!!!)

―――その頃崖の下では…

???「うわぁ…やばいよ…どうしよう…。」
???「どうだった…?」
???「あのね、さゆにゃんはね…この戦いに乗り気だと思う…だって目、すっごい輝いてたもん…。」

76: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:34:49.18 ID:9NK330d60
「うちの能力はね、《テレビゲーム》。」
そう言いながら斎藤ちはるはゲームで使うコントローラーを取り出した。

あれから。

無事に落ち合うことの出来た5人はたき火をおこすため、
元来た森の中に煙のもれない洞窟を見つけていた――――

PM 16:30

斎藤「これを使って相手をゲームみたいに操れる能力なの。
   でもそのためにはまず、このアダプターを相手に差さなくちゃいけないから結構近くに寄らないといけないんだけど。」
川村「なかなかに末恐ろしい能力やなぁ…まひろの能力はな、えーと…
  『フロントに攻撃を受けた場合、攻撃した相手の能力時における力を2倍アップで得られる』…っていう能力。
   あんまり意味が分からん!今は考えるとおでこがズキズキするわ…かずみんは?」
高山「えーっとあたしはね、声を自在に操れる能力、かな。て、てかさ、そんなことよりじょーさんの話が一番気になるよ!」
斎藤「そうそう!さっきのなんだったの?ほんとびっくりした…なんで湖なんかから出てきたの?」
「…あーっそれは話すとほんと長いんだけどね。」

たき火に手をかざし震えながら能條愛未が言った。
先ほど突如湖から出現したものは、最後に約束の森のはずれに現れた能條愛未であった。

77: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:35:54.39 ID:9NK330d60
「小屋を出てから森のはずれまでは、最初みんな橋渡ったでしょ?」
能條愛未は言った。

能條「あの橋渡ってあとはただ森を突っ切ればよかったんだよね…だっけどこれがまた難しくてさぁ…。全然まっすぐに進めてなかったの。で、気づいたら、」
能條は地図をゴソゴソと広げ森の上を指さした。

能條「ここ、北にずれて森の上に出ちゃったてたんだよね…。で、そっから森に戻ろうとしたんだけど戻ってたらどのくらい時間かかるか分かんなかったし…。
 そしたら、遠くに滝が見えて。で、地図みたらその滝から流れてる川はちょうど森のはずれに近い湖に通じてるみたいで。
 だからもう絶対迷っちゃだめだと思ってあそこまで頑張って川を下ってきたの…絶対に負けるな!って自分で自分に言い聞かせながら…。」

川村「めちゃくちゃな話やなぁ…。んで、肝心の能力は?」
能條「あみの能力はねぇ、全然役に立たないよ。その前に陽菜ちゃんの能力聞こうよ。」

高山「そうそう、ちーちゃんとろってぃーと陽菜ちゃんは一緒に来たみたいだけど…って、あれ?陽菜ちゃんは?」

4人が振り返った先には、ほんの先刻までそこに人が座っていたことを示す窪みだけを残し、川後陽菜の姿はなかった。

78: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:37:09.75 ID:9NK330d60
川後は先ほどの能條の話にみんなが夢中になっている間に、
誰にも気付かれることなくこっそりと洞窟を抜け出していた。

「みんなごめん。でも私は…探さなきゃ。あんな性格だから誰かにすぐにやられちゃう決まってるから…。
 それならいっそ私の能力を使って…!」

川後は一人森を後に一路東へと向かった…。

79: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:38:11.56 ID:9NK330d60
…川後陽菜が姿を消す前――――

PM 16:30

「さゆりんごパーーーンチ!!!」
「ひめたんビィィィム!!!」

松村沙友理と中元日芽香は、アイドルグループ乃木坂46の中で
それぞれ他のメンバーにはない必殺技をもっている。

「さゆりんごパンチ」と「ひめたんビーム」だ。

衆目の一致通り、戦いの場においてそれはそのままそれぞれの能力となった。
ではなぜ、そのような二人が都合よく出会い得たのか…

さかのぼること、数時間前――――


PM 15:00

「…能力を完璧に予測出来るって…。あ!それってもしかしてあたしと同じパターン…?」
中元は驚いたようにはっと口に手をあてた。
「そう!これ見て!」
そう言うと生田絵梨花は大きく膨らんだ自身のリュックサックから地図を取り出した。

80: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:39:28.18 ID:9NK330d60
生田「単純だから、裏をかいてまで森の方には行かないと思うの。
   だって山小屋の下でひめたん待ってた時に見えたけど、あの吊り橋渡るの大変そうだったもん…。生駒ちゃんとかれなりんは渡ってたけどさ…。」
生田は中元に言った。

生田「だから、うちらと同じように、山小屋を下ったこの辺りに来ることはまず間違いないと思う。」
中元「でも、だからってぴったりうちらのとこには来るか分かんないよ?どうやっておびきだすの…?ってかさ。」
中元には、先ほどから生田のリュックサックの大きな膨らみが気になっていた。

中元「このリュック、なにが入ってるの?」
生田「ふふふ…。その、おびきだし作戦に、これが役立つの。」

生田がゴソゴソとリュックサックをまさぐったかと思うと、次の瞬間、
二人の間にはたくさんの食べ物が散らばっていた。

生田「ほら見て!打ち上げに置いてあったの、たくさんもらってきたの!まさかそれがそのまま全部入ってるとは思わなかったけど…。」

「すごい…!これをばらまけば…!」「うん、さゆりんは寄ってくると思うよ…!」

81: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:41:03.84 ID:9NK330d60
「《カボス》…!」「《ホイップ》…!」「《カボス》…!」「《ホイップ》…!」

森の南西にある崖。
夕刻も迫った頃そこには、かたや真っ白なホイップまみれ、
かたや果物の果汁まみれになっている二人の人影があった――――

PM 16:30

「もうっ!」
衛藤美彩が言った。
「ホイップまみれになるのは深夜番組だけで充分だよ!それに…」
衛藤はホイップを拭った。

「…普通キャプテンって言ったら、もっとキャプテンらしい能力が与えられるはずでしょ…!?」
「そんなこと言ったら…」
桜井玲香は目をごしごしこすりながら言った。

「…美彩だって自分のこと先輩先輩言ってるけど、先輩らしさのかけらもない能力じゃん…!」
「そんなこと…!」
「それに!」
桜井は続けた。

82: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:42:30.11 ID:9NK330d60
桜井「さっきアンダーのこと言ってたけど…じゃあ、あみ、ちーちゃん、ろってぃー、陽菜ちゃんが今どこに集合してるか知ってるの…!?」
衛藤「…どういうこと…!?」
桜井「わ、わたしは…キャプテンだから…!みんなから信頼されてるから…!だからちゃんと教えてもらったの!」
桜井は北西を指差した。

桜井「あっち!森のはずれ!今みんなそっちにいるの…!」
衛藤「…っ…そんなの…!」
そんな時、二人の前に新たに現れた二人の人影があった。

???「…汚い…。」
???「なんて低次元な戦い…!」

83: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:43:22.78 ID:9NK330d60
「…まひろな、自分の能力にちょっと疑問があるねん。」
川後陽菜が消えたことで打ちひしがれていた4人の沈黙を破るかのように川村真洋は言った――――

PM 17:00

川村「『フロントに攻撃を受けた場合、攻撃した相手の能力時における力を2倍アップで得られる』…って、どゆこと?
   まひろは攻撃を受けたら相手の能力使えるようになるってこと?2倍の強さで?」

「…分かんないよそんなの…。」
能條が言った。
「まだ戦いになってみてもないんだから…。」
川村「ちょっと試してみたいから、誰かまひろと戦ってみてくれへん?」
斎藤「…ちょっと今は無理だからろってぃー、一人でやって。」
洞窟の中は重くどんよりとした空気が漂っていた。それぞれが壁を向き塞ぎ込んでいる。

84: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:44:35.92 ID:9NK330d60
川村(ほんとの攻撃じゃなくても、まひろの中で攻撃されてるつもりになれば効果は表れるんと違うかな…?
   うーんそこのとこも説明書にも書いてないし。ほなら、ここはひとつやってみよ。)
川村はまず一番近くにいた斎藤ちはるに目を留めた。

「(ちはるはあのコントローラー借りなきゃ結果が分からんからな…。)…ねね!あみの能力ってなんやっけ?」
川村は能條愛未の背中に声をかけた。

「あぁ…っくしょん…!…あみの能力はね…めっちゃ重いものが背負えるの。今あみ足腰の力すんごいことになってるよ。」
毛布にくるまった能條は答えた。
川村「(そっかぁだからや…じゃなきゃ普通川下りなんて出来へんもんな…。)ありがと!あと、まひろのことちょっと叩いて?あ、おでこ痛いからでこぴんはだめやで!」
能條「え?いいけど…。」

川村は息せき切って洞窟を出たあと、すぐそばにあった岩を勢いよく持ち上げてみようとした。
「…ふぐっ!…いてっ!…全然動かん…!あみほんとに力あるん…?」

手をさすりながら川村は思った。
「(かずみんはなぁ…声の変化がどうたら言うてたけど…でも剣道とか強いし試してみましょ。)ねえかずみん、まひろのことちょっと叩いて!」
川村は再び洞窟の外に出て軽く洞窟の岩壁を蹴った。
「(まっ言うてもそんな変わらんよね。)め~ん!」

85: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:45:32.15 ID:9NK330d60
この異常な事態の中にあって、生駒里奈は自らを理解していた。
パニックを起こさないように平静心を保ち、あえて現状を分析しようとしていたのだ。

「どうしよう…なんとか…なんとかしなきゃ…うちが…考えなきゃ!」
しかし考えて考えて呼吸が早くなっている自分にハッと気づき、目をつぶって気を落ち着ける。
そんなことの繰り返しだった。
その内に気づくと眠ってしまっていたようだ。

…生駒が目を覚ました時、辺りは夕暮れにさしかかっていた―――

「…あーっやっちゃった!めちゃくちゃ疲れてたから寝ちゃってたよ。これからどうしよ…。
 それに…さっきのことにもまだ…。」
毛布のように体にかかっていた木の葉を払い落としながら、生駒はこぶしを握りしめた。

「…あーもうだめだ!いくら考えたって、そんなの答えが出るはずないよ!
 そっちじゃなくて、状況を把握することから始めないと…こうして見晴らしのいい場所にも来た訳だし。」

数時間前、生駒がこの木に登ったのには腰を落ち着けることの他にも理由があった。
とりあえず、島の地理を理解しようとしたのだ。

86: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:46:38.39 ID:9NK330d60
生駒「暗くなる前にやんなきゃ…
   えぇと地図によると…この島は左上がりのギョーザみたいな形をしてる…
   今うちがいる森の先におっきい原っぱがあって…その先には山…反対のこっちには今いるこの木と川と…
   あれ?山小屋はあれか…わりかし近くにいたんだな…うちらが最初にいた山小屋はギョーザの右か…ん?」

サッ

見晴らしのいい木の上に立って四方を見渡していた生駒が突然後ろを振り向いた。
目の端になにかフワッとしたものを捉えたのだ。

「ん?今何かが見えて・・・んんん???」

87: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:47:56.73 ID:9NK330d60
川村真洋は呆然と立ちすくんでいた。

洞窟の中からは突然の轟音に驚いた3人が転がり出て来た。

「まひろ、何したの!?」
能條が険しい剣幕で問いただす。
「なんで…足上げてるの…?」
しかし川村は二人を無視し、黙り震える高山に声を振り絞って聞いた。

「なあ…かずみん…ただ声を変えるだけの能力って、言うたよな…?それがなんで…なにを隠してるん…!?」

89: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:48:56.99 ID:9NK330d60
(…あれは!)
目を細め先ほど見えたものの正体を探していた生駒の目に何かが映った。
(白い…さっき見えたもの…?少し違う気もするけど…ううん、よく見えない!)
指で望遠鏡を作って必死に目を凝らすと、
(煙…煙だ…!誰かがあそこで火を!)

次の瞬間、そこに生駒の姿はなかった。

90: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:49:51.81 ID:9NK330d60
辺りには刻一刻と夕闇が迫っていて、おまけにそれは数キロ先の出来事であった。
それを視ることが出来たのは、今の生駒に備わっている極度に研ぎすまされた五感によるためのものであった。
しかし…

そんな生駒にも、知るすべはなかった。
その直後、ゆっくりと反対側から姿を現し
生駒がいた場所でくすぶっている黒い靴の痕を覗き込むものの姿があったことを…

91: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 13:51:06.36 ID:HVUJ2XrgO
仕事中だが 夜一気に読むわ

期待してる 頑張れよくず野郎

92: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 13:51:14.45 ID:9NK330d60
―――生駒が巨木の上から西方に煙を目撃する少し前…

(段々暗くなってきた…川から遠すぎず近すぎず、安全に眠れそうな場所ないかなぁ…。)
生駒里奈のいる巨木の近くを通りかかった人影があった。
若月佑美だ。
彼女は最後から二番目に山小屋を出発したあと、未だ森の東方に留まっていた。

彼女の能力は《若様》。
イケメン好きなメンバーを懐柔させることが出来るという能力だ。
つまりこの能力は、相手が人間の女子であればまず間違いなく通用するものと思われた。

なので自力でどうにか逃げ延びることさえ出来れば、《若様》で最強のメンバーを懐柔しこの戦いに勝利することの出来る可能性は高い。
そう踏んでいたのだ。
そのために身を隠し易いこの鬱蒼とした森に潜伏していた。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00GRLB0XW/akb48sokuhou-22/ref=nosim/

93: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 13:56:39.25 ID:3dqRuOTk0
一人でずっと書き込んでるってちょっと可哀想だな

94: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 13:56:55.69 ID:LBKo3WPni
オナニー小説書くのは構わないがsage進行しろ

96: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 14:08:01.17 ID:9NK330d60
若月(あ、あの大きい木…!うん、ほどほど川の近くでほどほど森の中で…。よしっあそこに隠れよう!)

彼女は茂みを分け入り巨木に近づき、巨木の大きな根と根の間に樹洞を見つけた。

若月(んしょ…よし…と!入れた!やった!あ、けどここ結構暗い。)
彼女はリュックサックをまさぐり懐中電灯を出し明かりをつけた。
その瞬間、

若月「…!!!の、能力発動《若様》!!!」
???「…。」
若月「《若様》《若様》!!!」
???「…。」フワッ
若月「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

巨木の根には、こだまする悲鳴をあとに残し若月の姿は残されてはいなかった…

97: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 14:09:37.02 ID:9NK330d60
森の木々を素早く飛び移り進む影がある…生駒里奈だ。
彼女は巨木の上から煙を目撃した瞬間に、それがメンバーのおこしたたき火であることを悟っていた。

(早く…早く…!もうすぐ暗くなってさっきの場所が分からなくなっちゃう…!)
その時右方からかすかに声が聞こえた。
(あっちだ!)

98: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 14:11:02.11 ID:9NK330d60
「あみ…!あみ…!」
川村真洋が崩れ落ち泣いている。その横には呆然と立ちすくむ斎藤ちはるの姿があった。
その時。

「どしたの…!?なにがあったの…!?」
息を切らしながら生駒里奈が突然姿を現した。

斎藤「い、生駒なんで…!?」
生駒「その話はいいから!なにが起きたの!?」
川村「あみが…あみが下敷きに…かずみんが…」
生駒「かずみん!?かずみんがやったの!?」
川村「違うけど…でもかずみんが…」
生駒「かずみんはどっちに行ったの!?」
斎藤「あ、あっちに…」

99: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 14:12:45.78 ID:9NK330d60
「はぁ、はぁ、ひ、ひめたんビィー…ム…!」
「あれあれ、どしたん?もうスタミナ切れ?さゆりんまだまだ余裕やでっ。」

数時間前に始まった松村沙友理と中元日芽香の戦いは、二人が似た力を持っていたため長期戦になだれ込んでいた。
しかし…

生田と中元がまいた大量のクロワッサンを食べたことでエネルギー満タンの松村に対し、
ゲームが開始されてからほとんどまともに食事を取っていない中元はスタミナ切れとなっていた。
松村を罠に落としおびき出すための作戦が、あだとなったのだ…。

100: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 14:14:13.55 ID:9NK330d60
松村「もう夕方だよ?いつまで続けるん?そろそろ飽きてきたんよー。」
中元(くっ…!このままだと…。生ちゃん…生ちゃんはなにしてるの…!?)

中元は一人ではなかった。
当初の作戦通り、中元と戦っている松村の能力を不意打ちで封じるため生田は姿を見せず身を潜めていた。
しかし…

中元(でも…この場所じゃ…無理だ…!)
ビームを上手く相手に当てるためには、遮るもののない広い場所で戦うことが一番望ましいと思われた。
それは松村の能力にしても同じことであったが、例え中元がパンチを食らっても勝負を早く決めてしまえば関係ないと二人は考えたのだ。

しかし、そのことが大きな誤算となっていた。

激しい戦いのさなか生田が攻撃に当たることなく、また気づかれぬことのないまま松村に近づくことは二人の想像以上に至難の業であった…。

101: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 14:15:25.71 ID:9NK330d60
しゃくりあげる声が聞こえる…森のはずれにほど近い空き地だ。
そこはにはつい先ほどまで、居心地のよい洞窟があった。
しかし今はそのほとんどを、崩れ重なり合った岩が占めている…。

そこに二人の人影があった。
川村真洋と斎藤ちはるだ。
突然生駒里奈が二人の目の前に現れ、そしてまた去ってしまってからしばらくが経っていた。

二人とも言葉を発しない。ただ、川村の泣き声がむなしくひびくだけである…

102: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 14:16:43.10 ID:9NK330d60
その瞬間であった。
中元「あぁっ!!!」

松村「ごめんなひめたんっ。」
飛ばされて倒れ込んだ中元に笑顔の松村が近づいてきた…。
中元(くっ…生ちゃん…早く…!)

顔をあげた中元ははっと息をのんだ。
そこには、真剣な表情の松村がいた。

松村がこぶしを振りあげた。
「さゆりんごっ…」

103: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 14:17:38.97 ID:9NK330d60
「…さっきのこと…説明して…。」
しばらくしてからやっと、斎藤ちはるが一語一語絞り出すように言った。
その時、

ガサゴソッ

ふいに現れた人影があった。しかし薄暗闇にその顔を見ることは出来ない…

???「いた!ほんとここまで来るの大変だったよぉ…森の中カエルうじゃうじゃいるし…笑い…。」
頭についた大量の木の葉を手で払いながら、その人影は言った。

???「ずっとみんなのこと森のはずれで待ってたよぉ…けど、ものすんごい音したから、こっち来たんだけど…。」

105: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 15:10:13.21 ID:WRXVhwQ90
かなり真剣でワロタ
夜まで残ってたら読むよ

106: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 15:35:58.18 ID:HVUJ2XrgO
誰か保守しとけよ

それくらい社会の役に立てよ糞ニート共

109: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 15:50:37.11 ID:bVTxAN1Q0
とりまここまでキープ
何部になってもかまわないから絶対完結よろ

111: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 15:52:50.47 ID:9NK330d60
>>109
かなり長くなりそうだ
ハロプロバトルロイヤルに感化され書いたがあれみたいにサクサク進めることが出来なかった

なぜなら、真剣に展開を考えたら絶対に乃木メンは殺し合いをし合う展開にはならなかったから…

116: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 16:05:32.32 ID:PBhNafMo0
さっと続けてしまえばいいのに

117: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 16:19:05.38 ID:9NK330d60
はい、そうします

118: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 16:20:48.87 ID:9NK330d60
「……う…。」
暗闇の中で若月佑美は目を覚ました。

「…ここは……くっ…頭を打ったみたい…。」
ゆっくり体を起こす。

「…明かりを…はっ!リュック!リュックがない!」
彼女が暗闇の中を必死にまさぐったその時、手が何かをかすった。

恐る恐る手を伸ばす…

どうやら、すぐ横に壁があるようだ。
ゆっくりと立ち上がり、手探りで壁沿いを進みだす…

その時、すぐ近くに気配を感じた。
「誰!?」

119: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 16:21:42.44 ID:9NK330d60
「はぁ…はぁ…生ちゃん…ひめたん…なにしてるん?w」

数時間前謎の光を目撃した畠中清羅と大和里菜は山を引き返し、やっとの思いで山の中腹まで辿り着いた。

「下りはそうでもないと思ったけど、上りは地味にきついね…。あぁお腹すいた!」
生田絵梨花と中元日芽香の間によいしょっと腰をおろした大和が言った。

畠中「ねぇ、何かお菓子とか持ってない?w」

120: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 16:23:02.34 ID:9NK330d60
「だいじょぶだから…!」「むり、むり、絶対むり…!」

同じ頃。

山の中腹から北に数キロ、山小屋の裏手。
山の北側の絶壁の上で動く二人の人影があった。

「ほんとにだいじょぶだから…!」
「こんな高さ、むりに決まってるじゃん…!」

秋元真夏と中田花奈は、もうずっとそんなやり取りを繰り返していた。

「だいじょぶだから!だいじょぶなんだって…!」
「いやいや、絶対むりでしょ…こんなの…!」
「だったら、二人で同時に飛ぼ?」
「そういう問題じゃないでしょ!」
「ほんとにだいじょぶなんだって!だって今うちらがいるのは…!」

121: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 16:24:03.11 ID:9NK330d60
返答はない。
(…くっ!ここで恐怖に負けてたまるか…!)

徐々にはっきりとしてきた若月佑美の頭に、先ほど見たものの記憶が蘇ってきた。
しかしそれが何であったか、思い出すことは出来ない…
その時。

フワッ

再び気配を感じた取った若月はすばやく手を伸ばした。

「今度は触ったよ!!!やわらかくて温かい…!!!」
彼女は夢中で言った。
「なんだか変な匂いもするし…それにこの感触…分かった!!!正体は…おじさん…!?」

その瞬間、ふいに前方から声がした。

???「どいやさんは、おじさんなんかじゃないで…!」

122: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 16:29:37.00 ID:UMhezFbyi
携帯からだと読み難い事この上ない

帰宅してから俺がPCで読むまでお前ら保守よろしく

123: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 16:42:23.91 ID:cAAdVK3C0
ちょっとだけ支援

125: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 17:12:06.67 ID:4xH8Hd850
俺も読んでるでー

126: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 18:16:26.05 ID:6OQSunsS0
(´,,???,,`)

127: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 18:22:25.84 ID:L3a0r/zF0
そんなことより早くゆっ探偵の続きを書くんだ!!

128: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 18:23:19.24 ID:JjOCcJOy0
ゆっ探偵懐かしいな

129: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 18:26:26.43 ID:9NK330d60
「あ、ああ…。」
生田絵梨花が我に返って言った。

「二人ともなんであっちばっか見てるん?w…あ!ちんすこー!」
「わぁ!あ、けどお菓子ばっかじゃ肌に悪いからりなが野菜を!能力発動《トマト》!」

大和がそう唱えた瞬間、山の地面から巨大な植物が生えその枝にあっと言う間にリンゴのような赤く大きなトマトがなった。

「りなの能力トマトが栽培出来るやつなのwうけるよねw」
ちんすこーを頬張りながら畠中が言った「あ、そうそうw」

「うちの方は漢字が読めんくて、まだ能力使えてないんだけどさwwwこれなんて読むん?」

130: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 18:57:49.25 ID:e53ytr890
批判はあるだろうが頑張ってくれ・・・多少遅くても俺は大丈夫

no title

137: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 19:43:09.33 ID:9NK330d60
ぺしゃっ
「…ゲームが始まってから、みんなろくに食事をとってないでしょ?だから脳に糖分が不足してるはずなんだよね。」
ピシャッ
「…そうそう、でもそれだけじゃいけなくて、果物とかからビタミンも採らなきゃいけないの。」
橋本奈々未の目には肉弾戦に突入した衛藤美彩と桜井玲香、そして二人の仲裁に入る齋藤飛鳥の姿がぼんやりと映っていた。
「…汚い…。」
橋本はつぶやいた。
「能力発動…。」

138: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 19:43:23.87 ID:EY2Kxu2c0
支援!
読んでるぞ

139: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 19:44:09.55 ID:9NK330d60
「…!!!」
若月佑美は思い出した。そうだ、穴に入って懐中電灯で見たもの…大きくはれぼったい二つの目玉…
それにこの声は…
「なぁちゃん…!」

その瞬間。
明かりがついて辺りが照らし出された。

「そうやで!」
西野七瀬が言った。

140: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 19:45:25.03 ID:9NK330d60
「あぁ…。これね。これはしけ。時化って書いてしけって読むの。だから読み方は『おおしけ』。」
「えぇーそうなんだ!りな全然読めなかった!さすが生ちゃん!」
畠中はふと違和感を覚えた。

(うーん…なんか…なんか…あ、ひめたん?w)
先ほどから中元が一言も言葉を発しないのだ。

(ひめたんなんかいつもと違うwしかも…服とか破けまくってるしw)
生田も生田で様子が変だ。先ほどからチラチラと東の方角を見ている。
(あっちになんかがあるん?wそれにまだ聞いてなかったけど…。)

「ねぇ。」
畠中は切り出した。
「さっきさ、ピカッって…。」
「そうそう!」
生田からタッパーごと受け取ったいなり寿司を食べながら大和が言った。
「りな達その光が気になってここまで来たんだよねー。」
その瞬間。

二人を観察していた畠中は生田と中元が鋭く目配せするのを見逃さなかった。
生田「あ、あれはね…。」
「りな。」
畠中はゆっくりと言った。

「ちょっと、二人から離れて。」

142: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 19:46:55.19 ID:9NK330d60
「……ん…な…!み…さん!…みさん…!…ななみさん!!!」
橋本奈々未はふと我に返った。
「壁!壁が出てるよ!崖が折れちゃう!!!」
「え?」

144: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 19:53:33.20 ID:9NK330d60
「なな、争いは嫌いやねん。」
西野七瀬は言った。

西野「だから…山小屋を出たあとどうすればいいかの分からんくて…。けどそしたら、」
西野の腰の後ろから、フワフワとした、丸いギョロ目を持つ生物が恥ずかしそうに顔を出した。

西野「ななの能力は《どいやさん》やったの!だからどいやさんに出てきてもらって!」
西野は楽しそうに語る。若月の目はあらわれた生物に釘付けであった。

西野「最初はもっと狭かったんやけど…どいやさんが過ごしやすいようにトンネル掘ってくれたの!結構広いやろ?ここ。」
若月「ど、どいやさんは…そんなことも出来るんだ…。」

西野「妖精やからな!」
西野は白い歯をのぞかせて笑った。
「そう…じゃあ…。」
若月はゆっくりと言った。

若月「なぁちゃんには、戦う気はない…ってこと…?」
西野「うん。ない。」

「…でも。」
彼女はそう続けると、悲しそうにうつむいた。

「どいやさんから外の様子を聞いたんやけど…みんなは違うみたいやな…。」

146: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 19:59:24.86 ID:9NK330d60
「…かだかなかだかなかだかな!あーやっと終わった!」
中田花奈は大きく息を吐いた。

中田「酸欠になるとこだった…。でもこのくらいの長さなら地面に激突はしないけど、ぶら下がった時ちゃんと地面に降りられる。」
「激突…?」
力ない声が聞こえる。
中田は後ろを振り返った。

中田「ほら、木にもくくりつけたし後は体に付けるだけだよ。」
秋元「絶対に、むり…」
顔面蒼白でうずくまっている秋元真夏は言った。

中田「だから、だいじょぶなんだって!」
秋元「さっきからそればっか言ってるけど、なにが大丈夫なの…!?」
中田「うん…。あのね実は、」

その時、

147: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 20:01:00.73 ID:9NK330d60
「りな、離れて!」
畠中清羅は、生田絵梨花と中元日芽香をじっと見つめた。

畠中「せいら達が来る前、ここで何があったん?」
大和「えっ?えっ?」

生田「そ、それは…」
「…あれはね!」
先ほどから何も言葉を発しなかった中元が、苦しそうに体を起こしながら言った。

中元「懐中電灯で遊んでたんだよ…!二人のリュックの中にも入ってたでしょ…!?」

畠中「遊んでただけなら、なんでひめたんの服は破けてるの?」
ここにきて何事かが起こりつつあることを察した大和は、不安そうに離れながら成り行きを見つめた。

「ねぇ…ほんとは何があったん?」
畠中がためらいがちに一歩ふみだした、
その時、

ポトッ

トマトが一つ落ちた。
「うっ…ひめたんビ…!」
「りな!逃げて!」
「うわぁぁぁ!!!《トマト》《トマト》《トマト》《トマト》!!!」

148: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 20:03:22.35 ID:9NK330d60
ピコン!ピコン!ピコン!ピコン!

(もう、みんなどうして…!?どうして…どうして戦うの…!?)
伊藤万理華は泣いていた。
しかしその頬にあるのは、もう悲しみだった頃の涙ではない。
鳴り止まないノートパソコンを前に、彼女は悔しさで涙を流していた。

伊藤(もう…どうなるか分かんないけど…わたしが…!わたしがみんなを説得するしか…!)
彼女は再び決意を固め立ち上がった。

伊藤(なによりここ、やっぱ臭いし…!うん、もう決めた!えい!…え?)

149: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 20:51:21.43 ID:EY2Kxu2c0
マジで読んでますからね
続きはよ

150: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 20:51:31.30 ID:9NK330d60
「…みんなは違うみたいやな。」
西野七瀬はうつむいて言った。
しかしすぐにうれしげな表情に戻り、

西野「でもな!右には川下りしてる子もおったり…左にはずっとバク転してる子もおったり…あ、あとな!」
彼女は目を輝かせて言った。
西野「生駒ちゃんなんて、さっきまでこの木の上で寝てたんやで!」

しかしその途端、再び悲しげな顔に戻り言った。
「そういう楽しそうな子もおった…でも…戦いを始めてしまった子もおる…。」

151: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 21:04:06.91 ID:w61FQTqI0
人数多すぎてわかりにくい
八福神かせめて、選抜メンバーにしぼった方がよかったな
お疲れ

152: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 21:05:13.25 ID:UMhezFbyi
携帯からだと読み難い事この上ない

帰宅してから俺がPCで読むまでお前ら保守よろしく

156: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 22:20:48.95 ID:Xb05XVtq0
「《ダイトキバ『どんぐりころころどんぐりこぉぉぉ~!!!』
畠中の声は生田の声にかき消された。
「はぁ…はぁ…これでもう…!」
「わぁぁぁちがう!!!《トマト》《トマト》!!!せいら読み方ちがう!!!《トマト》!!!おおしけだよ!!!」
畠中はうなずき言った。

「《大時化》!!!」

157: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 22:22:41.64 ID:Xb05XVtq0
「ななみさん!重みで崖が折れちゃう!!!」
「ななみん!ストップ!!!」「ななみだめ!!!」
橋本奈々未にはこちらに向かって走ってくる3人の姿が見えた。その時―――

『『『ゴロゴロ…ピッッッシャァァァァァ!!!!!』』』





突然の轟音に二人は身をすくめた。
「なに…!?」
上空を見上げた中田花奈の目に、急速に近づく暗雲が映った…

「やばい…!」





「でも、戦わないと意味がないんだよ?」
若月佑美は慎重に言った。
「戦って、なにを得るん?」
「だからセンターを…」
「ちがうと思う。」
西野は言った。
「センターは、人を倒して手に入れるもんやない…。気づいたら、立ってるものなんだよ。」

その瞬間であった。

二人の頭上を耳をつんざく凄まじい音が走った。

158: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 22:24:46.68 ID:Xb05XVtq0
4人がいた崖は『壁』の重みに耐えきれなくなっていた。
そしてその時、森に大きな雷が落ちたのだ。

衝撃が走り、目の前がゆっくりと傾いでいく…





「真夏、ごめん!」
身をこわばらせた中田花奈は言った。
「《なかだかなかだかなかだかな》!」
「えっ?体が…!!!」
「いくよ!!!」




「開かない!!!開かない!!!なんで!!??」
伊藤万理華は井戸の蓋をドンドンと叩いていた。
「なんで!!!なんで!!!…え、なんの音?」
ポツ
ポツ
ポツポツ…
ポツポツ…ポツ…
ポツポツポツポツポツポツポツポツ……
蓋の隙間から水が漏れてくるのと彼女がその意味を悟るのは同時であった。
「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」





二人の頭上で凄まじい音が走るのとどいやさんが動くのは同時であった。
その瞬間若月は重力を失いどこかに体が吸い込まれるような感覚を感じた…。

159: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 22:26:21.55 ID:Xb05XVtq0
この世は地獄なんじゃなくて…天国だったんだなぁ…
橋本奈々未は思った。

あっちには雲ひとつないのに、こっちには黒い雲。
海には夕焼けが映えてるのに、こっちは大雨。
非現実的な景色の中をゆっくり落ちゆく白いホイップにまみれた仲間の姿は、まるで天使のようであった…

あぁ、弟にもっと優しくしとけばよかったなぁ…




崖を落ちていく小さな黒い二つの点を、遠くから見つめる姿があった。
ぱらぱらぱら…
オレンジ色の花弁が落ちる。

???「お願い、間に合って…!」

160: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/09(月) 22:27:36.69 ID:Xb05XVtq0
それにしても…
遠のく意識の中で橋本奈々未は思った。

なんでこんなに…すべてがゆっくりなんだろう…?
あぁきっと…これが世にいう走馬灯なんだ……
それにしてもあぁほんとに…

地面が近づいてくる…

天使みたいだな…天使……





急に空を覆った雷雲は、夕暮れ時の美しい平原に大雨をもたらそうとしていた。
…ポツ

しかし生駒里奈はその頬をつたい流れ落ちる雨を拭うことなく、一心に平原を西へ向け疾走していた…。

161: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 22:42:39.09 ID:Ke7bFMK30
連投規制回避支援

162: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 23:08:35.89 ID:Xb05XVtq0
一応区切りが良いから、見てる人がいなかったら落とすことにする

163: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 23:14:19.36 ID:kFruBgWX0
続き続き!

164: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 23:16:07.00 ID:ge27iahb0
見てるよー

165: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 23:22:11.71 ID:64NfuMZNO
支援

166: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 23:25:06.84 ID:DEta4ulS0
見てるぞ

167: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 23:28:29.15 ID:Cak7xnva0
はよ書かんかい!

168: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 23:30:58.91 ID:84jCCZzT0
早くしろボケ

169: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 23:31:46.85 ID:BbPHkRNN0
~完~

170: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/09(月) 23:34:38.33 ID:hIeUILuRi
結構面白いな。

171: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 00:16:44.60 ID:76FZTwXy0



昨日の嵐が嘘であったかのように晴れ渡っている真っ青な空…

その島では、
アイドルグループ「乃木坂46」のメンバー達が
センターの座を賭けた、壮絶なバトルロワイヤルを繰り広げているのであった…

AM 09:00

厚い雲の隙間に光が射す…

172: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 00:18:10.28 ID:76FZTwXy0
ありがとう!

その内また連投規制くらって止まるだろうが書いていく

173: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 00:21:46.37 ID:76FZTwXy0
露に濡れた草が、朝の光に照らされキラキラ輝く丘の上。

丘にあいた穴から、ひょっこり顔を出す人影がある。

???「うわぁっ!…うぇ…かたつむりか…カエルかと思った…けどこのかたつむりなんかスピード早いな…。」
穴の中を振り返ってその人影は明るく言った。
???「もう嵐はいったみたい!とりあえず、朝ご飯食べよ!」

???「ほらほら、食べなきゃ元気も出ないし!」
穴の中に戻ったその人影は、二人の人影に向かって言った。

???「二人のために、あたしが『ゆったん特製豪華モーニングセット』作ってあげる…!」

174: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 00:23:14.82 ID:76FZTwXy0
森を北上して抜けた先にある丘陵地帯から、能條愛未が見た滝。
井上小百合が最初に訪れた洞窟のある、島の北西の滝。
その滝に、ほど近い洞窟。

???「う、うーん…よく寝た…。」
そこに、眩しい朝の光を受けて大きく伸びをする人影がある。

???「おはよう…。」
そのすぐそばでもう一人の人影が言った。
???「おはよぉ…!」
最初の人影はにっこり笑って言った。

???「ほら…!まだひなちまは横になってて。朝ご飯とかは全部やるから!」
???「…ありがとう、まあや。」

175: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 00:46:45.71 ID:ouGf3I990
これ完結する前にまとめたサイトはアホ丸出しだから注意しろよ

176: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 00:46:59.76 ID:p4yOc2BGi
そこからほぼ反対に位置する、島の南東部、山の麓。
辺りには所々に白い砂まじりの草地が広がっていた。海岸が近いのだ。

そこに、朝の光の中に浮かび上がる奇妙なテントのようなシルエットがある。

そのすぐそばで声がする。
「ねぇ…せいら…。引き換えそうよ…。」
「だから…。」

畠中清羅と大和里菜だ。
昨日とは打って変わって、二人は暗い表情をしていた…。

177: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 00:49:19.80 ID:p4yOc2BGi
二人のいる山の北側、崖下のその北端。
所々雪に覆われた海岸は朝の光を反射して白く輝いていた。

その海岸の片隅に、なにか大きなものの姿がある…。

そこに、何かの動物が近づいた。
狼だ。
においをかいで、その大きなものをつついている。
獲物のアザラシだと思ったのであろうか…?
と、
ムクッ

そのアザラシは起き上がり…

178: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 00:51:29.04 ID:76FZTwXy0
ポトッ
大きな葉から雫が落ちる。

(水玉…模様…?)
茶色い瞳に、朝の光に透けたたくさんの雫が映る。

目を覚ました中田花奈がゆっくりと身を起こすと、
辺りは一面大きくカラフルな植物であふれていた。

(ここ…崖の下……はっ!)
彼女が辺りを見回すと、
すぐ先に倒れている人影があった。

駆け寄った中田が肩を揺すると、
「…う……。」
秋元真夏はかすかにうめき声を漏らした。
(よかった…怪我はないみたい。けどよっぽど怖かったのか…まだ気絶してる…。)
中田はつぶやいた。

「ごめんね…。」

179: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 00:53:07.83 ID:76FZTwXy0
中田花奈が目を覚ました場所の遥か上、
ゲームのスタート地点、すべてが始まった山小屋。

朝の光を反射する窓の内側には、4人の人影がある。

???「どいやさん…やっぱなんか臭いよ…。」
???「そんなことないで!!!」
???「あたしも思った…。」
???「はぁ…。」

180: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 01:06:04.94 ID:qx/9PuguO
保守しとけよゴミ

181: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 01:29:42.17 ID:7JmUd9eI0
保守なんてするかよ早く続き書けよクソ野郎

182: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 06:08:53.92 ID:jd8vc+8yi
読んでないけど保守

183: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 07:58:02.83 ID:sE+w6T0x0
俺もついでに

184: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 08:34:49.91 ID:76FZTwXy0
丘の上には、3人の人影と3つのリュックサックがある。

「…。」
「…。」
「…。」
重苦しい沈黙が続く。

「…まさか、メガシャキまで入ってるとは…!おかげでめっちゃ目冷めたわぁ…!笑い…!」
押し黙る二人を前に、気まずい空気を誤摩化すかように斉藤優里は言った。
「そうだね…。」「やんな…。」

非常に簡素な食事を終えたあと、川村真洋、斎藤ちはる、斉藤優里の3人は丘の上に出て並んで腰掛けていた。

川村と斎藤は北へ向かって点々と続くクレーターをぼんやり見つめている。
そんな二人の姿を横目に見やり、とうとう諦めたかのように斉藤は言った。

斉藤「お腹もいっぱいになったことだし、そろそろ、昨日なにがあったか教えてくれない…?」

185: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 08:35:47.22 ID:76FZTwXy0
同じ頃… 

轟々と音を立て激しく流れる濁流。
その前で、呆然と立ちすくむ人影があった…。

???(そんな…橋が…!!!)

186: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 08:37:03.12 ID:76FZTwXy0
「…はい!薬草!」
和田まあやはそう言って樋口日奈に草を差し出した。
「走って取ってきたよ!」
「ありがとう…。」

そのそばに座って、和田は言った。
和田「昨日は…本当にごめんね。」
樋口「だから、そんなこと言わないで。」
樋口は体を起こしながら言った。

樋口「謝るのは私の方だよ…。あと少しで、まあやを…。」

187: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 08:39:14.15 ID:76FZTwXy0
昨日、
白い花の咲く滝の上の広場で井上小百合の姿を目撃したのは、和田まあやであった。

彼女の能力は《リレー》。
裸足になって能力を発動すると凄まじい速さで走れるという能力である。
彼女はその力で、一瞬にして井上小百合の背後から逃げ去ったのだ。
ではなぜ、彼女の姿はそこにあったのか。

昨日―――


名前の順で彼女が小屋を出たのは、5分×30人…
ゲーム開始から実に2時間半が経ってからのことであった。

その頃には、

秋元真夏が斜面の木に引っかかり、
生田絵梨花と中元日芽香が仲良くおしゃべりしながら山を下り、
生駒里奈は森の巨木に腰を据え、
伊藤万理華が井戸に身を潜め、
井上小百合が滝で雄叫びをあげ、
高山一実が森のはずれにほど近い所にまで達し、
西野七瀬がどいやさんを出現させ、
橋本奈々未が斉藤飛鳥を発見し、
畠中清羅と大和里菜が山の中腹を下っていた…。

188: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 08:39:55.00 ID:TXm1QapJ0
場面が飛びすぎててよくわからん

189: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 08:40:23.20 ID:76FZTwXy0
しかし幸か不幸か、彼女はそのような自らの大きなハンデに気づくことはなかった。

和田「はぁぁ…!やっと外に出られた…!」
大きく伸びをした彼女は、

和田「うーん…よく分かんないけど…とりあえずこっちに進も!」
西に進む、吊り橋に続く道に一歩目を踏み出した。

…それからほどなくした後、小屋の裏手で秋元真夏と中田花奈が出会うこととなる。


そして1時間が経った頃…

190: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 08:41:35.02 ID:76FZTwXy0
――ッヒュン

和田「…やばい!…めっちゃ楽しい…!」
彼女は《リレー》を発動していた。

和田「…っとと!けどこれ森の中じゃ結構危ないなぁ…木にぶつかっちゃう。もっと広いとこがいいなぁ…。」
その時、
和田「あっ!…あっちに原っぱがある…!よし、あっちにいこう…!」

彼女は森の北部にいた。
したがって、丘陵地帯のゆるやかに続く草原が木立の間から遠くにすけて見えた。
和田「よしっ…っと!危ない危ない。あそこまではゆっくり、ゆっくり…。」

その姿を背後からうかがう、赤くギラつく大きな目があった――

???「ガルル…」

191: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 09:13:04.76 ID:76FZTwXy0
「…生ちゃんとひめたんは何かを隠してたんだよ。」

朝食のトマトを食べたあと、畠中清羅はもう何度目か分からない説明を繰り返していた。

畠中「多分…あの二人は誰かと戦ったんだよ。それがうちらにバレたのが分かって…。」
畠中は言葉を濁らせた。
畠中「攻撃しようとしてきたんだよ…。」

畠中には分かっていた。
攻撃は放たれた。しかし、それは実際には当たることはなかった。
むしろ、攻撃をしたのは…

畠中「はぁーあ…なぁんもないって分かってたのに、こっち来ちゃったよ…。」
畠中は憂鬱そうに空を仰いだ。

192: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 09:14:18.82 ID:76FZTwXy0
同じ頃…

崖下の北端。
白い波が打ち寄せる海岸。
そこに、転々と続く足跡がある…。

その足跡を辿った先には、よろよろと歩く大きな人影があった。
そのそばにはしっぽを振る狼の姿がある。

???「…うっ…うっ…。」
その人影は泣いているようであった。

???「なんでなんよ…!」

193: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 09:15:59.58 ID:76FZTwXy0
川後陽菜は森の東端、昨日までは吊り橋があったはずの場所の前で立ちすくんでいた。

川後(昨日の嵐で増水したんだ…!それで吊り橋が流されて…でも…向こうには…!!!)

彼女は昨日、森のはずれの洞窟を抜け出したあと―――


川後「能力発動!《川後P》!!!」
森を進みながら能力を発動していた。

彼女の能力は《川後P》。
3キロほどの広い視野を持つことが出来る。
彼女はその能力を使いながら森の中を元来た山小屋の方向に戻っていた。

川後(私よりも全然あとに出発した人は…私よりも絶対東にいるはず…。)
その時、
川後(…はっ!南東方向に…ゆったん…!)

彼女の脳内には、3キロほど前方で半狂乱になっている斉藤優里の姿が浮かび出された。
川後(なんかものすごいパニクってるみたい…助けてあげたい…けど…左に避けて進まなきゃ…。)

その様に、
誰かと出会う前にそれを事前に感知出来るため彼女の探索は順調かと思われた。
しかし…

しばらくして、彼女は森の中央で鬱蒼と茂る植物に身を取られ進めなくなっていた。
川後(どうしよう…このままじゃまずい……あれは?)
その時、

彼女は木立の向こうに開けた空間を発見した。
川後(あそこまでなんとか出れば…!)

194: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 09:18:37.56 ID:76FZTwXy0
「…そっか…あみちゃんが…。」
丘の上には、3人のリュックサックと、3人の人影がある.。


斎藤「ろってぃーのせいじゃないよ…。」
うつむく川村真洋の背中を斎藤ちはるがさすっている。

斉藤「…でもさ、説明書には『攻撃』って書いてあったんだよね…?」
そんな二人にためらいがちに斉藤優里は言った。

斉藤「…ろってぃーが自分で頼んで叩いてもらって…それは『攻撃』ってことになるのかな…?それに…。」
斉藤はゆっくりと続けた。

斉藤「もし…それがそうだったんだとしても…」
川村「そんなの…!」
顔をあげた川村が言った。

川村「今さら分かったとこで…!あみは生き返らへん…!!!」

195: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:14:43.96 ID:76FZTwXy0
川後「はぁ…はぁ…やった…!これは…?」
ようやく茂みを分け入りその空間出た川後陽菜は、呆然と辺りを見回した。

川後「なんか…めちゃくちゃ…木が折れて…なにかが通った跡みたい…あ!」

その時川後の脳内に、
左方に3キロほど行った場所なある丘に、腹這いになりその向こうにあるなにかの様子をうかがっている市來玲奈の姿が浮かび出された。

川後「距離が足りなくて丘の向こうまでは見えない…気になる…けど。」
川後は曲がりくねって続く荒れた道をぐっにらんだ。

川後「でも…進まなくちゃ!まいまいを探さなきゃ!!!」


その様にして、
彼女は嵐が起こる前まで辺りを《川後P》で感知しながらじぐざぐな森の道を進み続けた。
そして嵐が起こった時、鬱蒼とした森の茂みの中に避難してなんとかやり過ごし、翌朝になってやっとこの吊り橋に達したのであった。
しかし…。

川後(そんな…橋が…!!!)

196: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:16:04.38 ID:76FZTwXy0
一方その頃。
吊り橋のあった場所の向こう、山小屋では…

「…じゃあ、みなみはずっとここにいたの?」
呆れたように若月佑美が言った。

「ん、そうだよ。」
星野みなみはことも何気に答えた。

「ずっと…なにしてたん?」
西野七瀬が尋ねる。

星野「んー…ゴロゴロしたり…パソコンで映画みたり…本読んだり…まぁここ、ヘミングウェイとかしかなかったからあんまいい本なかったけど…。」

「…ヘミングウェイ…。」
力無く伊藤万理華がつぶやいた。

197: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:31:20.74 ID:76FZTwXy0
「まず、叩かれたことが攻撃に該当してたとして。ろってぃーは、あみの能力の2倍の『力』を得る。」

丘の上。
4つのリュックサックと、3人の人影がある…

AM 11:00

???「重いものを持ち上げられる力、それを可能にする川を下れるほどの強い足腰。つまり、あみの『力』は『力』そのもので…」
「どういうこと!?!?」
斎藤ちはると斉藤優里は悲鳴のように言った。

???「だからつまり、もし叩かれたことが攻撃になったなら…ろってぃーは絶対に岩を持ち上げられたはずってこと!」

198: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:34:15.76 ID:76FZTwXy0
時をは少しさかのぼり…

AM 10:30

「んー…。これ以上ここにいたって仕方ないしなぁ。」
朝食に二人でトマトを食べたあと、畠中清羅は言った。

「どうする?戻る?」
期待を込めて大和里菜が聞く。
畠中「とりあえず、海まで行こう。」

大和「えっ!それはっ…!生ちゃんとひめたんが無事か確かめにいこうよ!」
畠中「でもそれでまた攻撃されたらどうするん?」
大和「その時は…りなが《トマト》を出して防御するよ!」
畠中「確かにこのトマトはかなり丈夫だけど。こんな素敵なハウスも作れることですしw
   でも、それじゃこっちは逃げるしかないじゃん?」
大和「それは…そしたらまたせいらが《大時化》を…。」

「もう絶対うちは能力つかわん。」
畠中はきっぱり言った。
大和「でも!」

食い下がらない大和を見た畠中はようやく言った。
「…わかった。じゃあとりま海までいって、そのあと引き返そう?」

199: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:36:21.98 ID:76FZTwXy0
「どうしよう…。」

同じ頃。
AM 10:30

丘の上には、3つのリュックサックと2人の人影があった。

朝の様子とは一転、斉藤優里はすっかりしょげかえっている。
斉藤「どうしよう…。」

「…仕方ないよ。」
その横には、北西へ向かって続くクレーターをぼんやり見つめている斎藤ちはるの姿がある。
斎藤「仕方ないよ…いっぺに色んなことが…ありすぎたから…。」

「…でもさ。」
しばらくしてから、ためらいがちに斎藤ちはるは切り出した。
斎藤「うちも、さっきゆったんが言ってたこと気になるんだよね…。頼んで叩いたもらっらことは攻撃になるのか。それに、」
彼女はコントローラーを取り出した。

斎藤「もしそれが攻撃になるんだとしても、うちには当てはまらないんだよね…能力に2倍もなにもないから。」
「わぁぁ!」
頭をかきむしって斉藤優里が言った。

斉藤「なにかが…なにかが引っかかるんだけど…あたしの頭じゃ全っ然分からん…!」
その時…

???「ゆったん…ちーちゃん…!!!」

200: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:40:06.83 ID:76FZTwXy0
昨日―――

「やめて…!!!いや!!!いやだぁぁぁ!!!」
伊藤万理華は悲鳴をあげながら井戸の蓋を叩いていた。

「だめ…!!!雨が!!!で、でられない!だれか!!!」
井戸の中にはすでに水が溜まりつつあった。
「死んじゃう…!!!」
その時。

『ゴリゴリ…ゴリ…』
石壁の向こうからかすかに音がする。
伊藤「えっ・・・!?なに・・・!?」

その瞬間、
『…ドカァッ!!!』


「…それで、その時そこからこの…。」
伊藤万理華はちらっと横を見て言った。
「この変なのが出てきたの…。」

西野「変なのちゃう!どいやさんやで…!」
若月「まぁまぁ。」

AM 10:30

山小屋。
彼女達は、それぞれの身に起こった長い話を語り合っていた。

(へぇ…。)
3人の様子を楽しそうに眺めながら星野みなみはつぶやいた。

星野「やっぱ…どいやさんって…生で見ても…気持ち悪い…。」

201: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:45:00.21 ID:76FZTwXy0
???「ゆったん…ちーちゃん…!!!」
二人「れなりん!!!」


丘の向こうから現れたのは、市來玲奈であった。
市來「私…ずっとこの丘陵地帯にいたの…!それで話し声がしたから…!」

市來「…来てみたら、二人がいたの!ねえ、もう一つリュックがあるけどあとは誰がいるの?」
「あ…それは…。」
斎藤ちはるが言った。
「ろってぃーが穴の中にいるんだけど…でも今は…。」

市來「どうしたの?」
きりっとした真剣なまなざしで、市來は二人に尋ねた。
市來「なにがあったの?」

202: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:47:26.05 ID:76FZTwXy0
市來玲奈が二人と出会ったと同じ頃…

AM 10:30

「…うっ…うっ…なんでなんよ…!」
松村沙友理は泣いていた。
彼女の脳裏には昨日の出来事が思い出されていた。

昨日―――


松村「さゆりんごっ…!」

数秒が経った。
何も起こらない。
ぎゅっと目をつむっていた中元日芽香が恐る恐る目を開けると…
松村「姫…ここで何してるんっ!?」

「はぁ…はぁ…待って…!」
そこには肩で息をしながら立っている生田絵梨花の姿があった。
生田「…今なら…確実にひめたんを倒せるでしょ…?だから…一回だけチャンスをあげて…。私が…審判をやるから…。私を倒すのはそのあとでいいから…!!!」


松村「でもな、今は戦いの場なんやで。いくら姫の頼みやからって遠慮はせんでっ。」
にこにこ笑いながら松村は言った。
生田は中元を見てこくっと頷いた。

生田「では、いきます。1…。」
松村「あー、こんなのしても無駄なだけやのにっ。」
生田「2…。」

生田「…3!!!」
松村「さゆりんご『ガールズルール!!!彼~を~~好~き~に~な~~あって~~~!!!』

203: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:50:19.06 ID:76FZTwXy0
「そんなことないで!」
振り返った西野七瀬は言った。
西野「どいやさんはな…!うちら3人の命の恩人なんやで…!」

「まぁ…それは確かに。」
若月佑美は言った。
若月「あの時、どいやさんがうちらのこと吸い込んで、そのままトンネルの奥の井戸のとこまで運んでくれて…。」
その言葉を引き継いだ伊藤万理華が言った。
伊藤「…それで無事井戸を脱出して、みなみがいたこの山小屋へ…。」

西野「…それにな、そんなん言うたらみなみの能力だって…!」
「だめだってば!!!」
顔を赤らめた星野みなみが叫んだ。

星野「いいの…!力だけはあるんだから…!だから負けないんだから…!!!」

204: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 10:53:46.40 ID:76FZTwXy0
「違うって!」

和田まあやが樋口日奈のために山を走り、洞窟に戻って来た頃…

AM 10:30

和田「うちがもうちょっと…上手く違う方に…。」
「ううん。」
樋口は言った。
樋口「恐竜の頭は固いから、こういう岩場にぶつかって気絶でもしない限り、私はずっと恐竜のままだった…。
   …だから、まあやには本当に感謝してるの。ありがとうね、まあや…。」


???「ガルル…。」
和田「ゆっくり、ゆっくりね。」
???「ガルルルルル…。」
和田「ゆっくり…ん?」
後ろを振り返った和田まあやの目に飛び込んできたものは、

赤くぎらつく目。
太く大きな足に、細く小さな手。
恐ろしい牙…

恐ろしい恐竜の姿であった。

――ッヒュン!

その瞬間、考える間もなく和田はアクセル全開で森の中をじぐざぐに走り抜けていた。
和田(なんで!?!?なんで恐竜!?!?)
恐竜『ドドドドドドドドバキバキバキバキバキ!!!』
すぐ後ろからは木立をなぎ倒しながら迫る恐竜の足音がする…!

和田(だめだ!遅い!木を避けながら走ってたら追いつかれる!!!)
その瞬間彼女は90° カーブした。

和田(さっき見えた…!原っぱの方に行かなきゃ…!!!)

205: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 11:03:02.44 ID:76FZTwXy0
「一回、整理してみよう。」
市來玲奈はリュックサックの中からノートとペンを取り出した。

時は戻り…
AM 11:00

怪訝そうな顔で斉藤優里が聞く。
斉藤「…なんでそんなの持ってるの…?」

市來「ああ、ツアーの控え時間に数学の課題やろうと思って。ちゃんと全部終わらせないと卒業出来ないし…。でもその話はよくて、」
市來はサラサラとノートに文を書いた。

市來「ろってぃーの能力は、」
☆ 誰かに攻撃された時、その相手の2倍の力を得る

市來「ってことは…ゆったんで考えると…ゆったんの能力は『出っ歯たん』だよね?」
・ゆったんに攻撃される→ゆったんの2倍強くものを噛めるようになる

市來「でもここで一つ疑問が生じる…」
・ちはるに攻撃される→ちはるの2倍強く人を操れるようになる…???

市來「ちはるがアダプターをさせば相手はもう完全に操り人形なんでしょ?だから…」
市來は先ほどの☆の一文の後半部分を消し、書き直した。

☆ 誰かに攻撃された時、その相手の2倍の(筋)力を得る

「…『力』って言う言葉の解釈のせいでよく分からなくなってたんだけど。」
市來は続けた。
市來「得られる『力』の力って能力のことじゃなくて、そのままの意味の『力』を指してたの…!」

206: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 11:06:36.00 ID:76FZTwXy0
「ここまでは分かる…?」
市來玲奈は斎藤ちはる、斉藤優里に聞いた。

「わ、わかるよ…!」「も、もちろん…!」
「よかった!」
にっこり笑って市來は続けた。

市來「あみはの能力は簡単に言えば馬鹿力…」
・あみに攻撃される→あみの2倍=ものすごい馬鹿力を得る

「だから…。」
市來は考え考え言った。
市來「あみの攻撃が成立していれば…ろってぃーは必ず岩を持ち上げられたはず…。」

「ろ、論破だね…!」
斉藤優里が大きな声で言った。
斎藤ちはるは市來のノートを凝視している。

「…そうなの。」
市來は続けた。

市來「なら、なぜ、ろってぃーが洞窟を蹴って、洞窟は壊れたのか…。実際は、攻撃は成立していたのか…?でもそれを考えるには…。」

207: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 11:08:16.15 ID:76FZTwXy0
市來玲奈、斎藤ちはる、斉藤優里の会話と同じ頃…

AM 11:00

「うわぁ…!水着持ってくればよかった!」
「さっきと言ってること全然違うやんwww」
畠中清羅と大和里菜は山の麓の先の海岸に辿り着いていた。

大和「うわぁ!きれい…!」
海を前に無邪気にはしゃぐ大和を見て、畠中は思うのだった。
畠中(元気になってくれてよかったな…。)


(…はぁ…それにしても。)
砂浜に座って、ジャージの裾をめくり海に入って遊ぶ大和を見ながら畠中はぼんやりと考えた。
畠中(…甘いものでも…果物でも…野菜でもトマトでもなく焼き肉食べたい…。)
畠中は横を向き海岸の先にある河を見た。

畠中(せめて…魚でもいいな…いやイカ焼きもいいな…ん?)

その時であった。
畠中は素早く立ち上がり大和に向かって叫んだ。

畠中「りな!河の向こうからなんか飛んでくる…!!!」

208: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 11:22:18.86 ID:/ysJ4qNBO
支援

209: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 13:37:15.48 ID:l1/bCZcT0
そろそろ誰が何をどうしてどこにいるのかまとめてくれないともう破綻しちゃう

210: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 14:26:56.21 ID:O3y+q5PRi
なにこれ

211: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 14:30:36.60 ID:QrN2oXXa0
場面が飛びすぎカナ

212: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 15:09:34.46 ID:76FZTwXy0
畠中が飛んで来る何かを河の向こうに発見したと同じ頃…

山小屋では、窓際で会議が行われていた。

伊藤「私…水に浸かってパソコン壊れちゃったんだけど。」
黒板にはメンバーの名前が最初の席順の通り書かれている。

伊藤「でも、結構色々覚えてるよ!」

×まなつ《釣りったん》     生ちゃん《ハモり芸》      いこま《少年漫画》     れなりん《 ? 》   ねねころ《 ? 》   
まりか《まりっかちゃんねる》 さゆにゃん《スーパー戦隊》   みさ先輩《カボス》     陽菜ちゃん《川後P》  ろってぃー《 ? 》  
あしゅ《扇風機》       ちーちゃん《テレビゲーム》   ゆったん《出っ歯たん》   キャプテン《ホイップ》 まいやん《 ? 》   
かずみん《 ? 》      かなりん《なかだかな》     ひめたん《ひめたんビーム》 せいらりん《 ? 》  なぁちゃん《どいやさん》
あみ  《 ? 》      ななみん《理論武装》      せいたん《大時化》     ひなちま《坂之上くん》 まいまい《 ? 》   
みなみ 《          まっちゅん《さゆりんごパンチ》 やまとまと《トマト》    若月《若様》      まあや《リレー》

そう言うと伊藤万理華は名前の横に書き足した。

213: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 15:28:32.85 ID:76FZTwXy0
AM 11:30
時刻は間もなく正午を迎えようとしていた。
ゲームが開始されてから丸一日だ。


山小屋の下の崖下では、
中田花奈が秋元真夏が目覚めるのを待っている。

そしてその崖下の北端の浜辺では、
松村沙友理がよろよろと歩き続けている。

森を北に抜けた先にある丘の上では、
市來玲奈が斎藤ちはると斉藤優里と出会い、昨日起こったことについて話し合っている。

その丘を北西方向に進んだ先にある滝の近くの洞窟では、
和田まあやと樋口日奈が昨日のことを話している。

森の中の昨日まで吊り橋のあった場所では、
川後日奈が向こう側に渡る方法を思案している。

山小屋のある山の南端の浜辺では、
畠中清羅と大和里菜が河の向こうから飛んで来るものを発見していた。

そして山小屋では会議が行われていた…

214: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 15:31:52.14 ID:76FZTwXy0
「…でも…。」
伊藤は辛そうに秋元真夏の名前の横に×印を付けた。
西野「そういやこれ見て思い出したけどあの時らりんから手紙もらったなぁ…。」
「だから…!」

「だめだってば!」
自分の名前の横をこすって消しながら星野みなみは言った。
星野「書かないで!次に書いたり言ったりする人いたら、みなみやっつけるからね…みなみやれば強いんだからね…!」

若月「でも私が、みなみが能力発動する前に《若様》かけるよ。だってみなみ「池メンちゃん」好きでしょ?しかもそうやって言うけどさぁ…みなみどうせやる気ないでしょ?」

215: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 15:35:19.19 ID:76FZTwXy0
「うん。」
星野は言った。
星野「みなみやらないよ。面倒くさいもん。それより寝たい。」

「まだ寝足りないの…!?」
黒板を悲しそうに見つめていた伊藤は怒ったように振り返って言った。
伊藤「昨日ここで寝てたんでしょ…!?わたしの気も知らないで…こんなすぐ近くで…しかも蓋の鍵閉めたし!!!」

「だからごめんってば…!」
顔をあげた星野は言った。
星野「みんなが小屋からいなくなるの裏で待ってたら、なんか井戸の中から変な声して怖かったから…。」

「まぁでも!」
慌てたように若月が言った。
若月「こうやって、何人かで出会えたわけだし…。これからどうするのか、考えよ?
   戦わないで。みんなで協力して。」

若月は思うのだった。
(なぁちゃんの言ってたこと…私にはよく分かんない…でも。)
若月は窓の外から遠く西の山の頂を見つめた。
(知りたい…!)

216: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 15:42:42.87 ID:76FZTwXy0
同じ頃…

若月の視線の先、
森を越え平原を越えた先にある島の西端の山、
その頂。

そこにある灯台の中では、
マネキンのようなものをなでながら怪しく笑う一人の人影があった…




そして同じ頃、
その山の南端の険しい岩場には、
一艘の小舟がぶつかった…




そしてその山の麓のラフランスの木の下。
「…う……。」
生駒里奈が目を覚ましていた。

生駒「…昨日…平原を進み続けて…なんとか…山が見えるとこまでは行ったんだけど…。でも雨が怖くて気絶しちゃって…。」
目を覚まし昨日の記憶を辿った生駒はその時、薄れ行く意識の中で最後に見たものを思い出した。
生駒「なにか…すごく大きなものが…。」
生駒は辺りを見回した。

生駒「暖かかった…。よく…覚えてないけど、あれが、あれがここまでうちを…。」
その時、

ズン…ズン…ズン…
山に響く大きな音が…


バトルロワイヤルは今、大きく動き出そうとしていた…

217: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 16:11:36.87 ID:76FZTwXy0
一部完

218: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 16:38:18.03 ID:4fG9w1hU0
続きが気になるな

219: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 17:38:27.38 ID:EAt3zn7Gi
続きはよ

220: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 19:34:59.20 ID:p4yOc2BGi
再開する。色々長すぎたがまだ見てくれてる猛者はいるか?

221: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 19:37:22.52 ID:odho8IgN0
あとで一気に読む!
ところで1スレで終わる?

223: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 19:55:18.42 ID:3Lz703qYO
このスレは作者の都合により終了します

作者の次の作品をご期待ください

225: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 20:37:10.92 ID:ktf5LWAq0
とりあえずベビメタや48含めてやり直して

226: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 21:22:26.13 ID:fzho7Jgu0
どんな顔して話考えてるの?

227: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 21:59:39.32 ID:hmfSfSbWi
ずっと待ってるんだが

228: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 22:00:07.01 ID:GEvg46DS0
はよ続けんかい

230: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 22:01:02.83 ID:ymDPvA8fO
カリカリしない

231: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 22:04:53.97 ID:GEvg46DS0
予想だにしない地図がきたw

232: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 22:04:56.19 ID:j9vYdTuw0
難しいな
今改善する

233: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 22:11:04.15 ID:spSG+JxJi
VIPでやれカス

235: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/10(火) 22:37:57.90 ID:j9vYdTuw0
ラストチャンスをくれ…

237: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 22:56:33.93 ID:j9vYdTuw0
AM 11:30

「せやけど…生ちゃん…ひめたん…なんでなんよ…なんでこんなゲームなんかに…!」

ドサッ

体を引きずるように海岸を歩き続けていた松村沙友理は、とうとう森のプラタナスの前で力尽きた。

松村(だめや…。もう力が出ぇへん…。)
狼が顔をなめる…
松村(お腹空いたぁ…狼ちゃんのこと…食べてもええ…?)
狼が駆けていくのが見える…
松村(あぁ…狼ちゃん…ばいばい…。)

その時。
遠くでなにかが鳴る音が…。

松村(…これは…笛…?…口…笛…?)
狼がしっぽを振りながら戻ってきた。
その瞬間、

ぽわっ

体が包み込まれるような感覚が…
そして光の向こうに…

238: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 22:59:09.56 ID:j9vYdTuw0
同じ頃…

島の西方にある山の山中。

キーコ…キーコ…キーコ…

山の砂利道を、必死に自転車をこぐ人影があった。
井上小百合だ。

昨日―――


滝の上の草原で和田まあやにその姿を目撃されてしまってから彼女は、完璧かと思われた自身の能力の致命的な弱点に気づいていた。
井上(この能力…もしインターバルの間に攻撃されたら…!)
頬を涙が伝い落ちる。
井上(そのためには…時間制限のこと絶対に知られちゃいけなかった…!)
最悪のシナリオが思い浮かぶ。
井上(まあやが一人じゃなくて…誰かと一緒だったら…たくさんで行動してたら…そして今にもまた私の元にやって来ようとしていたら…!)
彼女は涙を拭いた。
井上(逃げなきゃ…!!!)

井上「もう、しばらく能力は使えない…。」
立ち上がった彼女は辺りを見回した。
そこには、彼女が前方の森の中の民家から引き寄せてバラバラにしたもので溢れ返っていた。

「せめて…なにか…なにか…あ!」
彼女は瓦礫の中の壊れたパソコンの下に自転車を見つけた。

「錆びてるかも知れないけど…走れ、自転車!!!」

239: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 23:02:07.28 ID:j9vYdTuw0
同じ頃。
井上小百合のいる山の下の洞窟では…

「…でも、私…《坂之上くん》で恐竜に変身しちゃったあとのこと…全然覚えてないの…。」
しばらく横になって体を休めていた樋口日奈は、心配そうに切り出した。
樋口「まあやの他にも、誰か攻撃してないといいけど…。」

和田「まぁ…それは考えてもしかたないよ。そんなことより、早く体の傷治るといいね!」

樋口は森を抜け丘陵地帯を北西へ駆け抜けて逃げる和田を追いかけ続け、
和田がこの滝のある崖を90° カーブした時そのまま崖に激突したのだ。
そして変身が解けた時、彼女の体には恐竜時ほどではないものの傷が残っていた…。

樋口「まあやがくれた薬草のおかげで、大分よくなったよ!けど、まあやこんな知識どこで知ったの?」
「ん?フラワーフェスティバルだよ!」
和田は明るく答えた。
和田「広島っこは、みぃんなフラワーフェスティバルに行くの!ひめたんとかも!そこの出店によく、この白い花から作った薬草が売ってたからさ…!」

樋口の変身が解けたあと、
傷だらけの樋口のため和田は目の前にある山の中を駆け抜け薬草を探してた。
そしてその途中、井上小百合を目撃したのであった…。

樋口「でもねぇ…花は摘めたんだけど、さゆにゃんがねぇ…。」
和田「そうだったね…。もう、絶対変身したくないし出会わないといいなぁ…。」

240: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 23:06:01.43 ID:j9vYdTuw0
同じ頃…


「…情報が足りない…!」

市來玲奈は、先ほどの話のあと、
すっかり黙り込んでしまっていた。

「…ねえ。」
斎藤ちはるの視線の先には☆の一文がある。

斎藤「ろってぃー…なんか…もっと色々言ってた…。ちょっと待って!」
斎藤は川村のリュックサックから川村の説明書を取り出した。

斎藤「確か…ほら!『フロントに攻撃を受けた場合、攻撃した相手の能力時における力を2倍アップで得られる』。」

「!?」
その瞬間市來は反応した。

市來「Front…!?ちょっと見せて!」
斎藤から受け取った川村の説明書を夢中で読むと、

市來「そうか…そういうことか…!」
二人「どういうこと…!?」
市來「あのね!」

241: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 23:08:11.88 ID:j9vYdTuw0
「Frontって『前』ってことなの!…でも、」
市來は二人に背を向けて座った。

市來「みんなは『洞窟では壁を向いて座ってた。』ってさっき言ってたでしょ?壁を向いてる人が背後の人のことを…、」
市來は振り向きざまに二人を叩いた。
市來「叩く時…絶対にSide…普通前を叩けない。だから!」
勢いよく市來はノートに書いた。

ろってぃーは
・自分から頼んで攻撃を受けた
・Frontに攻撃を受けなかった

市來「これで決まり!攻撃は絶対に成立してなかった…!!!」
二人「なるほど…!」「なんでそこまで発音いいの…!?」
「そして…!」
市來はゆっくりと言った。

市來「洞窟が壊れた理由はただひとつ。ろってぃーは、体の前の、どこかが痛いって言ってなかった…?」

242: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 23:30:39.47 ID:GBOhlXoli
同じ頃…

「あっ、戻ってきた!」
浜辺には、河のふちギリギリに立って大きく手を振る畠中清羅と大和里菜の姿があった。
大和「こっち!ねね、こっち!!!」


先ほど…

AM 11:00

畠中「何か飛んでくる…!」
大和「もの!?人!?」
畠中「分かんない…あぁっ!!!」

ズザァァーーー…
浜辺に着陸したものは…

二人「ねねころ!!!」

伊藤寧々であった。

彼女はゲーム序盤に山小屋を出発したあと、森の中で能力が覚醒した。
彼女の能力は『怒りのロンダート』。回転しながら素早く移動出来るという能力だ。
彼女はその力で森を南下し、島の南部に出ていた。

…その姿を、後にどいやさんが目撃することとなる。

243: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/10(火) 23:46:17.32 ID:GBOhlXoli
そしてそのあと…

伊藤「海岸沿いに進んでたら、崖の下にみさみさ、れいか、あしゅりん、ななみんが倒れてて…。
   それでその時嵐が来たから、急いでみんなを崖下に運んで、嵐からかくまったの…。」
伊藤は二人に昨日の出来事を語った。

伊藤「それで、今朝やっと目覚めたななみさんが、河の向こうにも誰かいるかもしれないって…! 
   だから、ロンダートで助走付けてこっちまでジャンプして来たの…!」

そして…

AM 11:30

ズザァァーーー…

「ねねお帰り!!!りなのトマト届けてくれた!?あ、みかんと生クリーム!!!」
二人は伊藤が反対岸から持ち帰った衛藤のカボスと、
大和が渡した生田のいなり寿司が入っていたタッパーに入っている桜井のホイップに飛びついた。

畠中(うん…甘いものでも…果物でも…野菜でもトマトでもなく焼き肉食べたかったけど…もはやいい!!!美味しい!!!)

「…でね。」
しばらくした後、伊藤は二人に言った。
伊藤「これからどうするかなんだけど…私達と、合流しない?
   あのね、私空中にいる時見えたんだけどここからちょっと行った河の上の方に大きい木が倒れてて、
   それが橋になってるんだよね…!


…同じ頃、
森の巨木が倒れて出来た橋を渡る一人の人影があった…

244: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/11(水) 00:22:49.40 ID:COEe435wi
同じ頃…

「うーん…。」
山小屋にひびく4人のうなり声。
伊藤万理華、西野七瀬、星野みなみ、若月佑美だ。
「これからどうするか…そんなの分かんないよ…。」

「…でもさ。私ひとつ気づいたんだけど。」
若月佑美が言った。
「まりかって、薬飲んだ意味あるの?」

「そうなんだよね…最初からノートパソコンの電源は付いたしあたしも不思議…あ!!!」
伊藤は突然大声をあげた。

「だからあたし付属品の方の説明書しか読んでなかった!!!」
彼女は勢いよくリュックサックから自身の説明書を取り出した。
伊藤「あなたは…支給したノートパソコン(最初から使用可)と…島にあるすべてのパソコンから『まりっかちゃんねる』を閲覧することが出来る!!!」
若月「…!!!
   みなみさっき昨日パソコンで映画みたって言ってたよね!?そのパソコンは!?」
星野「と、となりの最初ジャージに着替えた部屋の棚の中に…!!!」

245: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/11(水) 00:25:16.04 ID:COEe435wi
同じ頃…

「…う…。」
「真夏!!!」

崖の下では、秋元真夏が目を覚ました。

秋元「ここは…?」
中田「崖の下…!」
秋元「あれ…なんで…?」
中田(…あれ?真夏、恐怖で記憶が飛んじゃってるみたい…無理矢理バンジージャンプしたこと…。)

中田「う、うん!上手く降りたの!」
秋元「へぇ…。それで、花奈はこれからどうするの…?」
秋元は身を起こして、トロンとした目で中田に聞いた。

「ここは…うちの予想通り、何かが狂ってる。まるで南国みたいだし…。」
中田は辺りのカラフルな植物を見回しながら言った。
中田「…だから、進んでみよう。それで、ここが狂ってる原因を探す…!」

246: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/11(水) 00:33:22.25 ID:COEe435wi
「それが…思い出せないねん。」
川村真洋は力なく言った。
川村「森に入ってしばらくしてから、陽菜とちーちゃんに会う前までのことが…。」
4人は並んで丘の上に腰掛けていた。

あのあと。

斎藤「言ってたかも…確かおでこが痛いって…!」
「これで謎は解けた。」
市來は立ち上がり言った。
市來「ろってぃーを呼ぼう…!」


「…やけど、ごめんな。」
川村は申し訳なさそうに続けた。

川村「まひろがメソメソしてるあいだに…みんな色々考えてくれてたんやな…。かずみんにも、悪いことした…。」

247: 名無しさん@実況は禁止です 2013/12/11(水) 00:38:22.15 ID:Vwadc7RTO
はやくしろよ

248: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/11(水) 00:42:21.74 ID:COEe435wi
和田まあやと樋口日奈に噂話をされているとはつゆ知らず、
井上小百合は二人の頭上にそびえる島の西端の山を進み続けていた。

キーコ…キーコ…
(自転車も錆びてるし…進みにくいなぁこの道…。)
キーコ…キーコ…
(でもだいじょうぶ!あぜ道は慣れてる!)
キーコ…キーコ…
(けどそれにしてもこの山…最初の山となんか違う。)
井上は自転車を止めた。
(最初の山は…もうちょっと暖かい感じがしたんだけど…この山はなんていうか、)
彼女はぶるっと身震いした。
(寒いし…雰囲気もなんだか寂しい…木も、枯れてるのばっかだし…。)
その時、
ひらっ
舞い落ちるものが…
「桜…?」

その時…
(…あれは!?まやあ!!!)

彼女は先ほど洞窟に姿があったはずの和田まあやの後ろ姿を発見した…

249: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/11(水) 00:57:49.63 ID:COEe435wi
AM 11:59

正午を前に、メンバー達にはそれぞれ動きがあった。

山小屋の下の崖下では、
中田花奈と秋元真夏が北端へ向けて歩を進めていた 。

そしてその崖下の北端の浜辺では、
松村沙友理が何者かに介抱されていた…。

森を北に抜けた先にある丘の上では、
市來玲奈と斎藤ちはると斉藤優里と、川村真洋が並んで腰掛け話をしている。

その丘を北西方向に進んだ先にある西端の山では、
桜の木の影で前方の様子をうかがっている和田まあやを、
井上小百合がその背後からうかがっている…。

山小屋では、一心にパソコンを覗き込む4人の姿がある。

川後日奈は、森の巨木が倒れて出来た橋を渡り終えようとしている…。

畠中清羅と大和里菜は、その橋へ向かって海岸の北に向かって歩を進めている。

その対岸では、伊藤寧々が4人に二人がこちらへ向かっていることを報告している。

そして…

生駒「かずみん…なんで…!?」
高山「…。」サッ

ドンッ

生駒「…っく!」



ピッ

PM 00:00

灯台の中では…
「…ふふ。行け。」

???「はい。」


バトルロワイヤルは大きく加速していく…

250: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/11(水) 01:03:29.74 ID:jcne/n5s0
「まだ聞いてなかったけど、ゆったんはなんで森のはずれでうちらを待ってたの?」
斎藤ちはるはそう尋ねた。

PM 12:05

あれから話題は、他の3人がそれぞれに出会うまで何をしていたのかということに変わっていた。

(覚えてないんじゃ…仕方ないもんね…でも。)
市來は思った。
市來(…その間にあったことが…すべてのカギなのに…!)

「あぁ…ごめん…山小屋でちーちゃんから回って来た手紙、盗み読みしちゃった…笑い…。」
斉藤優里は答えた。
斉藤「んでもちゃんと、玲香に渡したよ!玲香めっちゃ広げて読んでたけど!!!」

斎藤「あはは…そっかぁ…。れなりんは何してたの?」

「…え?あ、わたしは!」
考えにふけっていた市來は慌てて答えた。
市來「最初、森に進んだんだけど、あの森じゃ見つかり難い代わりに誰かを見つけ難いし、地図を見てそのバランスが一番いいこの丘陵地帯に進んだの。」
川村「さ、さすがれなりんやな…じゃあ、誰かのこと、見つけられた…?」

市來「うん…見たは、見たんだけど…。」

251: ◆Rc4ts01HOM 2013/12/11(水) 01:21:23.07 ID:jcne/n5s0
「ほぉー…。」
感心したように若月佑美はつぶやいた。
「面白いなぁ…トマト…。」
西野七瀬は笑っている。
「だから…強いんだから…。」
星野みなみは顔を赤らめている向いている。

山小屋の部屋では、
4人が伊藤万理華が起動させたパソコンを見ていた。

その時…

ピコン!




その時
山小屋の下の山の中腹で川後は、
3キロほど先の山の中腹で倒れている生田絵梨花と中元日芽香を『感知』していた。

(くっ…!)
川後を唇を噛み締めた。

(まいまい…でも…。…行かなきゃ!!!)




「…ま…い…まい…。」
「うん…。さゆりん、今癒してあげるからね。」

松村沙友理は狼とともに現れた深川麻衣の腕に抱かれていた。
疲れきった体が癒えていくのを感じる…

松村「まいまい…どう…やって…。」
深川は目を細めて微笑んで言った。
深川「私の力は《聖母》…。天使さんの力をかりて、傷を癒すことが出来るの。」

松村「居場所はどうやって…。」
「ああそれは。」

深川「さゆりんを見つけたこの子が、森の先にいた私を口笛でここに呼んでくれたの…。」
深川は二人のすぐそばでしっぽを振っている狼に笑いかけながら言った。
「ね…ポチ?」
続き↓
【長編小説】乃木坂46バトルロワイヤル2/3





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